愛を超えた!美宇&美誠 2人の10歳が最年少勝利

[ 2011年1月20日 06:00 ]

10歳で勝利を挙げた伊藤美誠(左)と平野美宇

卓球全日本選手権第2日

(1月19日 東京体育館)
 2人のスーパー小学生が愛ちゃん超えを果たした。女子シングルス1回戦で、ともに10歳の平野美宇(ミキハウスJSC山梨)と伊藤美誠(みま、豊田町スポーツ少年団)が勝ち、福原愛(ANA)が11歳でマークしたシングルス最年少勝利記録を11大会ぶりに更新した。平野は神山瑶(30=山梨信用金庫)と組んだ女子ダブルス1回戦にも快勝し、福原と同じ10歳で同種目初勝利を挙げた。ジュニアでは平野は4回戦、伊藤は2回戦でそれぞれ敗退した。

 まずは2年前にジュニアで福原の持つ最年少勝利記録を更新した10歳9カ月の平野が、高校2年生を3―0で破った。強烈な下回転のかかった返球で相手を空振りさせて勝負を決め、ガッツポーズ。「絶対勝とうと思っていた。相手が強かったので、うれしかった」と笑顔を見せた。年々パワーアップしている上に、1年間で6センチ身長が伸びて、レシーブのカバー能力も向上。一般初出場だった昨年は完敗した初戦の壁を打ち破った。

 その10分後には10歳2カ月の伊藤が続いた。大学1年生を相手に、沈み込みながら打つ得意の王子サーブを最後に決め「ナイスボール、ヨー、ヨー!!」と声を上げた。福原の「サー!!」に負けない独特の雄叫びで喜んだ。「愛ちゃんの記録を抜きたいと思って練習してきた。成果を出せてよかった」。ジュニア2回戦で石川佳純の妹の中1の梨良に敗れ、悔し涙を流した後の試合だったが「最初から声を出していった。切り替えられた」と大人顔負けの精神的なタフさを見せた。福原以降、次々と登場するスーパー小学生。日本の卓球界の未来は明るそうだ。

 ◆平野 美宇(ひらの・みう)2000年(平12)4月14日、静岡県沼津市生まれ。現在は山梨県に住む。筑波大卓球部主将だった母・真理子さん(41)がコーチを務める卓球教室で、3歳半から競技を始める。1メートル44。

 ◆伊藤 美誠(いとう・みま)2000年(平12)10月21日、静岡県生まれ。2歳で卓球を始める。高校総体出場経験のある母・美乃りさん(35)がコーチを務める。1メートル39。

 ≪小5の美優も続いた≫小5の加藤美優(11=T・M・O)も一般のシングルス初戦で高校生にストレート勝ちした。小4の2人の快挙の陰に隠れたが、小5での一般シングルス勝利は福原愛、08年の前田美優以来。「勝てると思ってなかったのでうれしい」と笑顔を見せていた。

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