京都2年ぶりV 木崎10人抜き、最後は福士独走

[ 2011年1月17日 06:00 ]

優勝した京都・第9区走者・福士はバンザイでゴール

 第29回全国都道府県対抗女子駅伝は16日、京都・西京極陸上競技場発着の9区間42・195キロで行われ、地元京都が2年ぶり14度目の栄冠に輝いた。3区で16位まで沈んだが、4区の木崎良子(25=ダイハツ)が10人抜きとなる区間2位の走りで猛追。6区の菅野七虹=ななこ=(16=立命館宇治高)が区間新の力走でトップに立つと、最終9区の福士加代子(28=ワコール)が区間1位の快走で後続を引き離した。連覇を狙った岡山は51秒差の2位、3位に福岡が入った。

 強い京都が戻ってきた。最終9区の福士は両手を上げてゴール。2位の岡山に51秒差をつける圧勝に「たすきをもらった時点で優勝だった」と余裕たっぷりに振り返った。レース後半はトップを独走する展開。その原動力となったのが4区の木崎だった。

 たすきをもらった時は16位。想定外の苦戦に「体が焦ってしまった」と言う通り、最初の1キロは2分55秒のハイペースとなった。それでも「とりあえず行けるところまで行こう」と力強い走りを続け、最後は前年覇者の岡山をかわして6位に浮上。区間記録は兵庫の小林に奪われたが、10人抜きの快走がチームに勢いをつけた。

 大会に向けた合宿中には、中高生の悩み相談を受けることもあった。自身が高校や大学に入学した際の気持ちを教え「不安になるのは当たり前だから」と優しくアドバイスを送った。チームを一つにまとめられたことも優勝の一因となった。

 先輩の力走に後輩が応えた。5~7区の立命館宇治高勢はいずれも区間トップ。6区の菅野は「タイムは気にせず前を向いて走ろうと思った」という走りで、堂々の区間新をマークし首位へと押し上げた。

 早狩監督は広州アジア大会の女子3000メートル障害で銅メダルを獲得した現役。「選手目線でアドバイスをした」という。ベテランと若手が存分に力を発揮しての王座奪還は、チームの結束力の勝利だった。

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