丸ちゃん大爆発、8バーディー65!1差2位発進

[ 2011年1月16日 06:00 ]

第1ラウンド、13番でバンカーショットを放ち笑顔を見せる丸山茂樹

 USPGAツアーのソニー・オープン第1日が、米ハワイ州ホノルル・ワイアラエCC(7044ヤード、パー70)で悪天候のため1日遅れて14日開幕。丸山茂樹(41=セガサミーホールディングス)が、5連続を含む8バーディー、3ボギーの65と爆発し1打差の2位と好発進した。米ツアー初出場のアマチュア、松山英樹(18=東北福祉大)は、パットに精彩を欠き74と崩れ、薗田峻輔(21=フリー)とともに127位と大きく出遅れた。スチュアート・アップルビー(39=オーストラリア)が64で回り、単独首位に立っている。

 “マルちゃん”スマイルがはじけた。慣れ親しんだ米ツアーで8バーディーを量産して65をマーク。「リラックスしてプレーできたのでショットもパットもさえた」。他の日本人選手がつまずく中、ベテランの味を存分に発揮し胸を張った。

 4番でボギーが先行した後、6番パー4から圧巻のバーディーラッシュが始まった。残り184ヤードの第2打を40センチにつけて難なくカップに沈めると、7番で2メートル、8番では2・5メートルに寄せた。9番パー5は2オン2パット。10番でも再び2メートルにつけて5連続バーディー。一気に上位に浮上した。その後はなかなかスコアを伸ばせなかったが、最終18番パー5で第3打を1・5メートルに寄せ、1打差で初日を終えた。

 一昨年に主戦場を日本ツアーに戻したが、今も米西海岸に自宅を持つ。今月2日に渡米した際には関係者に「オフはサンタモニカの海岸を走り込む」とスイングに最も必要な下半身の強化を宣言。昨年は勝てずに終わり、不本意なシーズンを送ったが、「今年はプロ20周年。優勝につなげるゴルフをしたい」と決意を新たにしていた。41歳になってなお尽きない向上心がショットの安定感を生み、好スタートにつながった。

 米ツアーのメンバーだった9年間を含め、1999年から毎年出ているこの大会。2005年には優勝争いを繰り広げて3位に入り、09年は12位に終わったものの単独首位発進するなどコースとの相性も上々だ。「距離は長くないし、池やハザードが絡むホールが少ない。毎年出してもらっているおかげでコースをよく知っている」と自信を見せる。

 第1日が雨で中止となったため、今大会は15日に第2ラウンド、16日に決勝36ホールを戦う変則日程となった。「連続バーディーが来た時は“あけましておめでとう”っていう感じだった。気負わずにいい流れを続けたい」。1983年の青木功(当時はハワイアンオープン)以来となる日本人2人目の大会V、さらには自身通算4勝目へ残り2日間、持てる力を振り絞る。

 ▽丸山の米ツアー優勝 ☆01年7月ミルウォーキー・オープン 米ツアー本格参戦2年目、83年ハワイアン・オープンの青木功以来日本人2人目の優勝。最終日を1打差の2位でスタートし、通算18アンダーで新鋭のチャールズ・ハウエル(米国)とプレーオフに。1ホール目にバーディーを決めて制した。
 ☆02年5月バイロンネルソン・クラシック 3打差の単独首位で迎えた最終日を68でまとめ、通算14アンダーで逃げ切り。3位のタイガー・ウッズ(米国)ら実力者を抑えた。米ツアー2勝以上は日本人初の快挙だった。
 ☆03年10月クライスラー・クラシック 3打差首位でスタートした最終日、67で回って通算22アンダーで2位に5打差をつけて快勝。首痛に苦しんだシーズンだったが、3年連続の優勝を飾った。

 ▼ソニー・オープン・イン・ハワイ 1928年に始まったハワイアン・オープンが前身。66年から米ツアー大会となり、99年から現在の大会名。開催コースは米ハワイ州ホノルル市にあるワイアラエ・カントリークラブ。83年の大会では青木功が最終日の最終18番でチップインイーグルを決めて日本人の米ツアー初勝利を挙げた。昨年の優勝者はライアン・パーマー(米国)。 

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