王者の意地見せた東福岡 監督も脱帽「あいつらは負けないですね」

[ 2011年1月8日 17:55 ]

全国高校ラグビー決勝

(1月8日
花園ラグビー場)
 【東福岡31―31桐蔭学園】後半早々に許したトライで21点差に離された。ライン防御が機能しておらず、残り時間を考えると絶望的ともいえる展開。そこから東福岡が王者の意地を見せた。終了間際に追い付き、両校優勝で2連覇を成し遂げた。

 同点劇を呼び込んだのはFW陣の奮闘だ。ロックの水上主将は「自分たちはFWを武器にやってきた。それは変わらない」と言う。体重差を生かしたモールに加え、ラックサイドを突いての連続攻撃で確実に前進。徹底した戦術で後半7分から3トライを積み上げた。

 劣勢でも焦りを見せなかった理由がある。谷崎監督は「毎日の練習は負けている状況を設定してやっている」と話す。3点差での戦い方や12点差での追い上げ方というように、あらゆる場面を想定しているから、冷静に点差を縮めていった。

 水上主将は「本当は1校で優勝するのが理想だった」と顔をしかめたものの、2大会連続で制した選抜大会を加え、全国規模の大会は優勝を逃していない。谷崎監督が「あいつらは負けないですね」と感嘆するほどの勝負強さ。東福岡の牙城を崩せるチームはあるのだろうかと思わせる結末だった。

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2011年1月8日のニュース