工藤の娘・遥加「予選通過」で戦力外の父励ます

[ 2010年9月30日 06:00 ]

父・西武ライオンズの工藤公康が見守る中、アプローチの練習をする工藤遥加(左)

 国内メジャーの日本女子オープンは30日、茨城県・大利根CC東Cで開幕する。プロ野球の西武から戦力外通告を受けた工藤公康投手(47)の長女・工藤遥加(17=東京・日出高3年)は今大会がツアーデビュー戦。親子そろってのプロスポーツ選手という夢への第一歩として上位進出を狙う。

 開幕を前にした練習ラウンドで、工藤は1メートル71の恵まれた体から豪快なショットを繰り出した。高校に入ってから本格的にゴルフを始めてまだ2年半ながら地区予選を勝ち上がって日本女子オープンの出場権を獲得。「予選を通過したい。一緒にラウンドするプロの技を盗んで次につなげたい」とツアーデビュー戦に向けて意気込んだ。
 父・公康はプロ野球で通算224勝を誇る左腕。「お父さんを見ていると、プロはつらい思いもするけど他の人に夢を与えられる。自分もプロになって(稼いで)アフリカの恵まれない子供たちを助けたい」と夢は大きい。父は所沢での自身の練習を終えた後、この日夕方にコースを訪問。西武から戦力外通告を受けて去就に注目が集まる中、「ゴルフ側の人間じゃないからしゃべらないよ。オレは野球側の選手…だった」とコメントは避けたが、熱心に愛娘の練習を見守った。
 11月にプロテスト1次予選を受け、高校卒業後のプロ転向を目指す工藤は「お父さんは私のモチベーション。どうなるか分からないけど(現役を)続けてほしい。一緒にトレーニングをやってお互い高め合いたい」と来季以降そろってプロとして活躍することを願っている。工藤は父にハッパをかけるためにも初の大舞台での活躍を誓った。

 ◆工藤 遥加(くどう・はるか)1992年(平4)11月18日、東京生まれの17歳。ゴルフを始めたのは小学4年だが、日出高入学後に本格的にゴルフを開始。平均飛距離260ヤードを誇り、ベストスコアは64。今年の日本女子アマは32位。日本女子オープンは7月の予選Bブロックで9位に入り、出場権を獲得。趣味は料理とギター。1メートル71。血液型A。

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2010年9月30日のニュース