池田 2イーグルで首位!会心66

[ 2010年9月19日 06:00 ]

<ANAオープン3日目>18番ホール、大型ビジョンを背に顔をしかめてラインを読む池田。9アンダーで単独首位に浮上

 男子ゴルフツアーANAオープン第3日は18日、北海道北広島市の札幌ゴルフ倶楽部輪厚コース(7063ヤード、パー72)で行われ、池田勇太(24=日清食品)が自身初のハーフ2イーグルで今季2勝目に王手をかけた。首位と4打差の8位から出て66をマークし、通算9アンダー、207で2位に2打差をつけて単独トップに浮上。石川遼(19=パナソニック)は72とスコアを伸ばせず、通算1アンダー、215で29位に後退した。

【第3R


 池田のゴルフを凝縮したイーグルだった。17番は579ヤードのパー5。しかもドライビング・ディスタンス賞(50万円)の対象ホールでもあり、選手としてはドライバーをついつい握りたくなる。だが、池田が選択したのは2番ユーティリティー(UT)だった。
 「ドライバーで距離を出したくなるけど、オレはスコアの方が大事。そこは吹っ切って刻み、次のショットを大事にした」。左ドッグレッグのホールは追い風なら330ヤード前後は飛ぶが、その分、左側の林が近くなり、球を上げるのが難しくなる。池田はあえて2Uで飛距離を284ヤードに抑えた。「そこなら木を気にしないで狙える」。林越えの残り275ヤードは再び2Uを握って花道を転がし、2オンに成功。4・5メートルをねじ込んだ。
 猛チャージの始まりはもう一つのイーグルだった。12番パー5では残り255ヤードから2オンして6メートルをねじ込んだ。続く13番からは連続バーディー。最終18番は左の林に曲げてボギーも、66の好スコアで2位に2打差をつけて単独首位に浮上した。「パターからドライバーまですべて良かった」と言う技術面に加え、戦略がものを言う輪厚で「自分の考えがスコアに結びついた」ことに手応えをつかんだ。
 今遠征では寿司にジンギスカンと名物料理を堪能。宿では温泉にゆっくりつかり、居合わせた一般客に「頑張って」と声を掛けられながらも笑顔で対応し、リラックスした日々を送っている。過去5勝のうち逃げ切りは2回。いずれも2打差以上で最終日を迎えた。「逃げるのも追うのもつらくない?だから他の選手は放っておいて、きょうのように楽しくゴルフができればいい」。気負いはない。コース攻略の難解なパズルを解いた先にツアー6勝目が待っている。

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2010年9月19日のニュース