ライバル不在嘆く声も「大関を狙う人がいない」

[ 2010年9月19日 06:00 ]

 白鵬が戦後最多となる54連勝をマークした。親方衆の中には強さを称えるとともに、ライバル不在を嘆く声も多い。

 鳴戸親方(元横綱・隆の里)は「千代の富士の時代は横綱、大関を狙う人がいた。今は魁皇は風前のともしび。大関を狙う人もいない」と指摘。さらに、一門の結束力が弱まったことも連勝を止められない要因となっている。
 双葉山の全盛期には、出羽海一門が参謀格の笠置山を中心に包囲網を敷き、打倒・双葉山の対策を練った。その中で「双葉の右足を狙え」の戦略が導き出され、1939年春場所、安芸ノ海が連勝をストップした。また北の湖、輪島の2強時代には、出羽海一門が“若きエース”北の湖を強力プッシュ。75年暮れには北の湖が所属する三保ケ関部屋の改築工事を場所前から場所後に延期させ、一門の連合稽古を年末から場所前まで連続して実施。北の湖の横綱初Vをアシストした。
 だが、時代の流れとともに一門の結束力は薄れ、最近は出羽海一門ですら有力力士が減少するなど弱体化。白鵬の記録更新は相撲界全体の問題も浮き彫りにしている。

続きを表示

2010年9月19日のニュース