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力士会“解雇”琴光喜の引退相撲開催に協力

[ 2010年9月1日 06:00 ]

力士会を終え報道陣の質問に答える白鵬

 日本相撲協会の力士会(十両以上)は31日、東京・両国国技館で会合を開き、野球賭博問題で解雇された元大関・琴光喜(34=本名・田宮啓司)が、両国国技館で引退相撲ができるように協力することを決めた。元琴光喜が希望した場合には、力士会が理事会に要望書を提出する。しかし、過去に解雇された力士が国技館で断髪式を行った例はなく、相撲協会の対応が注目される。

 力士会が元琴光喜に救いの手を差し伸べた。この日の会合で会長の白鵬や魁皇らが「このままではかわいそう」「大関まで務めた力士の花道を飾ってあげたい」などと元琴光喜の引退相撲開催の協力を呼びかけ、出席者の賛同を得た。
 断髪式などを行う引退相撲は、大関経験者であれば無条件で両国国技館を使用することができる。しかし、解雇力士については明確な規定が定められていない。08年に大麻問題で解雇された元幕内・若ノ鵬は、都内のホテルで断髪式を行った。元琴光喜が両国国技館での開催を希望する場合には、力士会が理事会に要望書を提出することになる。力士会に出席した放駒理事長(元大関・魁傑)は「私の一存では決められない。独立委などに諮る必要がある」と慎重な姿勢を見せ、独立委の木暮浩明委員(日本合気道協会顧問)も「相撲協会が許さないと思います。(1日に第1回の会合が行われる)暴力団等排除対策委員会が決めるべきでしょう。こういう時期だから…」と明言を避けた。
 協会関係者によると、元琴光喜は現在都内や故郷の愛知県内に滞在。新しい職業は未定で、解雇される前に在籍した佐渡ケ嶽部屋も断髪式などを計画していないという。今後力士会では本人と連絡を取りその意思を確認する方針だ。
 また力士会では6月に「自己申告すれば厳重注意にとどめる」として賭博行為の上申書を受け付けながら元琴光喜を解雇した件について、白鵬会長が放駒理事長に口頭で異議を申し立てた。それに対し放駒理事長は「ここでは言えない」と態度を保留し持ち帰って確認するとした。23日の意見交換会では親方の前で沈黙した力士たちだが、かつての“戦友”のために一致団結して立ち上がった。

 ≪土俵祭りは三役以上の力士が参加≫放駒理事長は本場所の初日前日の恒例行事である土俵祭りに今後、横綱、大関ら三役以上の力士が参加するとした。親方衆からは幕内以上の関取全員の出席を求める提案があったが、力士会から三役以上にとどめたいとの要望があり放駒理事長が了承した。土俵祭りは15日間の安全を祈願する祭事で、7月の名古屋場所の土俵祭りでは、野球賭博関与で謹慎した力士を除き、十両以上の関取や親方らが出席し土俵に向かって謝罪した。

 ≪「暴力団等排除宣言」徹底を訴え≫力士会の冒頭、放駒理事長が30日に行った「暴力団等排除宣言」について説明し、各力士に宣言内容の徹底を訴えた。宣言文が配布され、大関・魁皇が読み上げた。力士からは「ファンサービスで一緒に写真を撮ったら相手が反社会的勢力の人間だった場合はどうするのか」などの質問があり、放駒理事長は「調べれば事実関係は分かること。心配しなくていい。暴力団等排除対策委員会にも相談してほしい」と答えたという。また、力士本人の両親が暴力団関係者だった場合についても質問が出た。

 ≪外国人力士の教育見直し≫ガバナンス(統治)の整備に関する独立委員会の第7回会合が開かれ、相撲協会の公益財団法人認定に向けた協議を行う組織の設置を放駒理事長に提案し、承認された。今後は年寄株制度の見直しなど広範囲な議論を独立委のワーキンググループと連携して進める。また独立委に相撲教習所の教育内容を見直すワーキンググループを新たに発足。木暮委員は「出世の早い外国人に対しての教育などを見直す」と説明した。独立委による4日の横審稽古総見と2、3日の春日野部屋の朝稽古視察も決まった。

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