心の準備整わない…五輪連覇の谷本が引退

[ 2010年8月26日 06:00 ]

北京五輪柔道女子63キロ級で連覇を達成、表彰式で嬉し泣きする谷本歩実

 柔道女子63キロ級で五輪連覇を達成した谷本歩実(29=コマツ)が現役引退の意思を固めたことが25日、明らかになった。

 谷本は09年4月に右ひざ前十字じん帯を断裂して手術したが順調に回復し、今年11月の講道館杯(千葉)で戦線復帰するとみられていた。しかし、この日都内で行われたイベントに参加した谷本は指導者への転身を希望。来月9日開幕の世界選手権(東京・国立代々木競技場)終了後、全日本柔道連盟側に引退の意思を正式に伝えることを明らかにした。
 谷本は昨年からのリハビリ期間中に弘前大大学院に入学。栄養士の免状取得も目指すなど、指導者の準備も続けてきた。谷本は「柔道の練習はまだまだできるし、柔道が好き」としながら「中途半端な気持ちじゃ、五輪を目指す他の選手に失礼。連覇も達成したし、体ではなく心の準備が整わない」と現役引退の気持ちが固まったことを示唆。「今は若い選手を指導することに魅力を感じている」とした。
 この日はジュニアスポーツアジア交流会の一環として、アジア各国の18歳以下の選手を指導。来月以降も上海万博会場での柔道教室や、イタリアでの講演なども決まっているという。「時は流れている。私の将来に一番いい選択をしたい」と話した谷本は、史上初の五輪2大会オール一本勝ちという伝説を残し、現役生活に別れを告げる。

 ◆谷本 歩実(たにもと・あゆみ)1981年(昭56)8月4日生まれ、愛知県安城市出身の29歳。愛知・桜丘高―筑波大。63キロ級代表として世界選手権は01、05、07年の3大会に出場して銀1、銅2。04年アテネ、08年北京と五輪は連覇した。1メートル58。得意技は内股、一本背負い投げ。全日本柔道連盟ではトップ強化「ナショナル」指定。所属先のコマツではプレーイングコーチを務める。

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