朝青龍書類送検…立件なら引退相撲中止も

[ 2010年7月13日 06:00 ]

元横綱朝青龍関

 2月に引退した元横綱・朝青龍(29=本名ドルゴルスレン・ダグワドルジ)が1月の初場所中に泥酔して知人男性(39)に暴行したとされる問題で、警視庁が傷害の疑いで書類送検したことが12日、分かった。この日から10月3日に東京・両国国技館で行われる引退相撲のチケットが発売されたが、立件された場合は中止に追い込まれることになりそうだ。名古屋場所は白鵬、琴欧洲らが全勝を守ったが、把瑠都に土がついた。

 泥酔暴行問題で2月に引退した元横綱・朝青龍(29=本名ドルゴルスレン・ダグワドルジ)が、警視庁に傷害の疑いで9日付で書類送検されたことが12日、分かった。
 朝青龍は1月16日未明に東京都内のクラブ前でトラブルになった知人男性(39)を車に乗せ、ケガを負わせたとされる。警視庁の事情聴取にも「車内で手が当たったかもしれない」と説明していた。警視庁は現役横綱が一般人を故意に暴行し、鼻の骨を折る約1カ月の重傷を負わせたことを重視。ただ、男性が被害届を提出しておらず、示談も成立しているため処分は東京地検に委ね、起訴も求めない「しかるべき処分を求める」との意見を付けた。
 関係者によれば、相撲協会を事実上の解雇になるなど社会的な制裁も受けていることから不起訴になる可能性が高いという。だが、最終的に起訴された場合は深刻な影響が出てきそうだ。この日から朝青龍は引退相撲のチケットを旅行会社のJTBやチケットぴあなどで売り出した。個人マネジャーの一宮章広氏は「書類送検も想定した上で(JTBなどと)交渉をしています。升はC席以外は完売です」と話すが、元師匠の高砂親方(元大関・朝潮)は「起訴されたら(実施を)考えないといけない」と明言。JTBも「起訴されればそう(販売中止)なるでしょう」と推移を見守ることを示唆した。
 朝青龍は当初、名古屋場所千秋楽の高砂部屋の打ち上げパーティーに出席する予定だったが、混乱を避けるために急きょキャンセル。現在は母国モンゴルに滞在しているが、しばらく落ち着かない日々が続きそうだ。

 ▼朝赤龍 引退もさせておいて、何でいまさら…。横綱(朝青龍)は知っているのでしょうか。今(書類送検を)するのは(理由が)分かりませんね。(モンゴル出身で朝青龍とともに明徳義塾に留学。高砂部屋)

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2010年7月13日のニュース