野球賭博容疑の一斉捜索で暴力団関係者の名刺を押収

[ 2010年7月13日 12:25 ]

 大相撲の野球賭博事件で、警視庁組織犯罪対策3課が賭博開帳図利容疑で相撲部屋など三十数カ所を家宅捜索した際、暴力団関係者とみられる名刺を複数枚押収していたことが13日、捜査関係者への取材で分かった。

 組対3課は、野球賭博の胴元の背後に暴力団関係者がいたとみて調べている。名刺はいずれも同一人物で、同課は野球賭博へのかかわりは薄いとみているが、親方や力士らとの交友関係についても慎重に捜査している。
 組対3課は、野球賭博の実態を解明するため、7日以降、多くの力士が賭博にかかわっていた阿武松部屋や、元大関琴光喜関が所属していた佐渡ケ嶽部屋、大嶽部屋などを捜索。押収した携帯電話の通話記録の分析などを進めている。
 中井洽国家公安委員長は13日の閣議後会見で、警視庁が捜索で押収した資料に「暴力団関係者とみられる名前が出てきたものがあった」と発言した。国家公安委員長が個別の事件で捜査の内容に言及するのは異例。
 日本相撲協会の村山弘義理事長代行は「元琴光喜関への恐喝事件の関係書類なのか、野球賭博に関与した者の関係書類なのか現時点では不明。協会の特別調査委員会に伝えて必要な措置を依頼した」との談話を出した。

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2010年7月13日のニュース