新SW使える!遼くん、アプローチに余裕

[ 2010年4月24日 06:00 ]

<つるやオープン・第1ラウンド>11番、チップインバーディーを決める石川遼

 男子ゴルフツアーのつるやオープン第1日は23日、兵庫県川西市山の原GC山の原C(6770ヤード、パー71)で行われ、昨年賞金王の石川遼(18=パナソニック)は70で回り、首位と6打差の36位で初日を終えた。前半の11番パー3で約20ヤードのチップインバーディーを奪うなど今週から導入した新しいSWが威力を発揮した。前日の雨で競技が短縮されており、残り36ホールでチャージを仕掛ける。池田勇太(24=日清食品)は71のイーブンで58位。7アンダーの丸山大輔(39=アイテック)が単独首位に立った。

 よほど完ぺきな1打だったのだろう。石川は、ボールがカップに沈む前からガッツポーズをつくっていた。前半の11番、230ヤードのパー3。第1打をグリーン手前のラフに外した。残り20ヤードの第2打。石川はSWで10ヤード地点に落として、残り10ヤードを転がし、チップインバーディーを奪った。アプローチに精彩を欠いて予選落ちした開幕戦から、たった1週間で変ぼうした姿を披露した。
 「ピンの奥に下っていくラインでした。今までなら奥を怖がってショートしていたシチュエーション。入ったのはまぐれですけど、練習した成果が出ました」。出だしの10番では残り30ヤードのアプローチをショートしていた。しかし「緊張して手元が硬かっただけ」と切り替えてばん回。それも自身を含めて初日4人しかバーディーを奪っていないツアー屈指の難ホールでスコアを伸ばした。
 先週まで使っていたヨネックス社のSWに代えて今週から「タイトリスト・ボーケイTVD」(ロフト角60度)を投入した。溝規制に適合するように手直ししているが、昨年終盤戦で使ったモデルと同タイプ。その新SWが威力を発揮した。
 17、18番はグリーン周りから20ヤードほどの距離をピンに寄せてパー。さらに後半の1番では、第2打をグリーン手前の深いバンカーに入れたものの、ピンそば5センチに寄せてパーで切り抜けた。
 パーオン率は全選手中101位の55・5%とショットは乱れたが、87・5%という驚異的なリカバリー率(パーオンしなかったホールをパー以内で終えた割合)をマークし小技でカバーした。
 「先週と違ってアプローチに余裕がある。“ここに当たればこの球筋”というふうな感じで違和感がない」。3バーディー、2ボギーで36位ながら順位以上に大きな手応えをつかんだ。
 首位とは6打差。前日の雨で競技が短縮されて、残り36ホールで勝負が決まる。「伸ばせそうな雰囲気が出てきた。その予感がいい方に的中してくれれば」。上位進出に向けて視界は良好だ。
 ▼2位小泉洋人 これだけバーディーが来たので緊張せずにできた。ゴルフをさせてもらえるありがたみを感じている。(17歳でゴルフを始め、30歳でプロ転向した遅咲き)
 ▼3位藤田寛之 改造中のスイングで迷っていたから、きのうの中止は練習場で(師匠の芹沢プロと)練習できて良かった。(昨年より1・5インチ長い46・25インチのドライバーに四苦八苦しながらも首位と2打差)
 ▼4位丸山茂樹 ノーボギーの結果は申し分ない。もっと伸ばせたかなというのもあるけれど、欲張ってもしようがない。(失格だった開幕戦からの出直しで好発進)
 ▼4位谷口徹 風も吹いてきてショットはいまいちだったけれど、パットが良かった。あすは(優勝を)狙えるところにいたい。(得意のパットでスコアメーク)
 ▼144位杉原輝雄 出だし(10番)のセカンドで池に入れたのに尽きる。あすは天気が良さそうだからもう少しいいスコアを出したい。(2ダブルボギーなど81と崩れる)

続きを表示

2010年4月24日のニュース