オチョア“女王の座”奪った日に引退会見

[ 2010年4月24日 08:48 ]

引退会見を行ったロレーナ・オチョア

 米ツアー通算72勝、メジャー10勝の実力者、アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)から世界ランキング1位の座を奪ったのは2007年の4月23日。その3年後の同じ日に、ロレーナ・オチョア(メキシコ)は引退記者会見を開いた。

 米女子ツアーに参戦した03年からの7年間で27勝を挙げ、07年には聖地セントアンドルーズでの全英女子オープンで念願のメジャー初制覇を飾った。28歳の女王にはコース上で見せる勝利に向けた執念とは違った、心優しい一面があった。米アリゾナ大出身のオチョアは「教育こそが価値判断を教えることができる」と、自ら基金を設立し、貧しい子どもたちのために生まれ故郷のグアダラハラに学校を建設。この活動はさらなる広がりを見せている。
 昨年末にメキシコの航空会社アエロメヒコの幹部役員と結婚。相手は再婚で、3人の子どもの母親となった。会見で「家族のために尽くしたいと思うようになった。世界ランク1位のままで終われる今が引き際」と語った。信心深いオチョアらしい発言だった。
 オチョアの引退で米女子ツアーは新たなステージを迎える。ランク2位の申ジエ(韓国)、3位の曽雅ジ(台湾)や開幕から2連勝を飾った5位の宮里藍らが、次代の女王を目指してしのぎを削る。世界のトップはプレーばかりでなく、社会人としての振る舞いも注目される。(共同)

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2010年4月24日のニュース