及川「吹っ切れた」!五輪の再起戦で2位

[ 2010年3月6日 22:29 ]

 スピードスケート短距離のワールドカップ(W杯)エアフルト大会は6日、ドイツのエアフルトで開幕し、男子500メートルは及川佑(びっくりドンキー)が35秒10で2位に入った。ヤン・スメーケンス(オランダ)が34秒97で優勝し、羽賀亮平(日大)が35秒48で6位、太田明生(JR北海道)は35秒57で8位だった。バンクーバー冬季五輪で銀メダルに輝いた長島圭一郎と銅メダルを獲得した加藤条治(ともに日本電産サンキョー)は出場していない。女子500メートルは同五輪銀メダルのジェニー・ウォルフ(ドイツ)が38秒08で今季7勝目をマークし、吉井小百合(日本電産サンキョー)は39秒04で7位。新谷志保美(竹村製作所)は39秒18で10位、岡崎朋美(富士急)は39秒29で12位だった。

 男子短距離のナイスガイに少しだけ笑顔が戻った。バンクーバー冬季五輪の500メートルで13位に沈んだ及川が、再起戦で2位。「残りは全部勝ってやるという気持ちだった。これでもう駄目になりましたけど」と言いながら、表彰式でもらった花束を手に目尻を下げた。
 100メートルの通過はトップの9秒53。五輪とほぼ同じレベルだったが、残りの400メートルの伸びが違った。「部分部分でここはいいな、ここは悪いなと考えながら滑れた。発見があった」と新境地を開くレースで35秒10をマーク。「このリンクでの自己ベストだと思う」と納得の表情を浮かべた。
 五輪は整氷車のトラブルで競技進行が大幅に遅れたアクシデントで「自分の思い描いていたことが崩れ、立て直せなかった」と本来の滑りを見失った。
 半月余りが過ぎた現在も「いろいろなことをすごく思い出す」と消化しきれてはいないが、日本記録を持つ29歳は「今季が終わったわけではない。日本代表としての責任もある」と自らを奮い立たせた。(共同)

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2010年3月6日のニュース