驚きの大阪…「相撲協会が用意した花道かも」

[ 2010年2月4日 17:07 ]

朝青龍が引退表明 涙で「お世話になりました」

 「春場所を待っていたのに…」。横綱朝青龍関の引退表明に、3月の春場所での活躍を期待していた大阪の関係者らからは4日、驚きや落胆の声が聞かれた。
 南大阪朝青龍後援会の塚本浩司会長(33)によると、優勝した初場所千秋楽後の祝勝会で朝青龍関は普段と変わらない人懐っこい笑顔を見せ、周囲には「大阪でも優勝したいな」と意気込みを語っていたという。
 塚本会長は驚いた様子ながらも「子ども好きで、周りに慕われる大物の横綱。大阪に来るのを楽しみにしていた。引退しても応援していきたい」とエールを送った。
 熊本県の寺の依頼を受け、朝青龍関をモデルにした仏像「多聞天」を制作中の京都市左京区の白門造仏所。今村九十九仏師(58)は「非常に残念」と言葉少な。昨年、写真撮影で朝青龍関が訪れた時を振り返り、「鍛え上げられた体から出る気迫とオーラを感じた。根底には、信心深さがあるのだと思う」と話した。
 中国・内モンゴル自治区出身で大阪市でモンゴル料理店を営む太平さん(34)は「解雇されるより自分から引退する方がよかったかもしれない。ただモンゴルではお酒を飲んでけんかするのは日常的。それで引退するのは残念」と惜しんだ。
 春場所で高砂部屋の宿舎となる久成寺(大阪市中央区)は、住職不在でひっそりとした雰囲気。寺の関係者は「詳しいことは分かりません」と戸惑い気味だった。

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2010年2月4日のニュース