遼くん“独り立ち”「どれだけできるか新しい挑戦」

[ 2010年1月22日 06:00 ]

表彰式後に報道陣の質問に答える石川遼

 石川遼(18=パナソニック)が2月の米国遠征で“独り立ち”する。21日に本人が明かしたもので、2月4日開幕のノーザントラスト・オープンからの3試合を、コーチで父の勝美氏(53)、トレーナーの仲田健氏(40)の帯同なしに戦う。父とのコンビで日本ツアーの賞金王まで上りつめた石川にとって、2月はさらなる成長への試金石となる。

 石川の目はもう米ツアーを向いていた。この日は都内で行われた日本スポーツ賞表彰式に出席。昨年の活躍を評価され奨励賞を手にしたが、もはや賞金王は過去のもの。8日後に出発する米国遠征のことで18歳の頭の中はいっぱいだった。2月4日開幕のノーザントラスト・オープンから米ツアー3試合に出場するが今回は自分との闘いにもなる。「自分1人でどれだけできるのか新しい挑戦になる」と“独り立ち”への意気込みを語った。
 勝美氏は所用で、仲田氏は日程の都合がつかずに今回は帯同しない。技術面を見る勝美氏、体力面を支援する仲田氏と“チーム遼”の両輪を欠くため試練の場となる。
 石川が、勝美氏不在の中で出場したのは過去3試合。08年バナH杯KBCオーガスタでは39位だったが、昨年のバナH杯は3位、また同10月のプレジデンツ・カップ(米国)では世界選抜の一員として4日間でチーム最多タイの3勝を挙げた。ただ、今回は3週間の長丁場だけに不安はある。
 それでも石川は成長へのステップと前向きにとらえた。「2人が一瞬いないだけで崩れるようじゃその先は暗い。父からは“基本さえしっかりしていれば、あとは自分で分かるだろう”と言われた。不安はない。自分の芯さえ崩れなければ問題はない」と言い切った。
 石川は帰国後、3月8日に母校・杉並学院の卒業式に出席。その後、4月のマスターズに向けて再渡米する。米遠征は成熟したゴルファーになるための“卒業試験”。「2人がいない中でしっかりやれれば、これからの自信になる」。独力で結果を残すことがリベンジを誓うマスターズへの弾みとなる。

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2010年1月22日のニュース