遼くん「待ってた」マスターズ招待状に決意新た

[ 2010年1月6日 06:00 ]

届いたばかりのマスターズの招待状を手に笑顔を見せる石川遼

 石川遼(18=パナソニック)に待望のマスターズ(4月8日開幕、米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC)の招待状が届いた。昨年末の世界ランクで50位以内に入っていたため2年連続出場は確定していたが、4日に招待状を受け取り決意を新たにした。石川は5日、アジア対欧州の対抗戦ザ・ロイヤル・トロフィー(8日開幕)に出場するため、タイ入りした。2010年初戦に向けても最高の弾みとなった。

 成田空港で行われた会見で、石川は誇らしげにマスターズの招待状を披露した。届いたのは前日4日。「1年前は期待もしていなかったのに、いきなり届いてびっくりした。今年はこの瞬間を待っていた」と目を輝かせた。
 主催者からの推薦で初出場した昨年は力不足を痛感しての予選落ち。だが、悔しさを糧に日本の賞金王に上り詰めた今回は意気込みが違う。「招待状が来ただけで喜ぶのはあと何回かにしたい。届いた時には、今年もまた頑張ろうというふうになりたい」。もはや参加するだけで満足できない。「絶対にリベンジする」と言い続けてきたマスターズで今年は予選突破、上位進出を目指す。石川は気持ちを新たにした。
 元日に地元埼玉県内の神社に初詣に行った。「1年を通してフルに戦えるよう僕も努力するので、神様も応援してください」と祈願した。「それ以外は自分でやれ、と言われそうなことばかりなので」と成績については一切、願掛けしなかった。言葉通り、年末年始もトレーニングを続けた。昨年末には尾崎将司を訪ね、課題のアイアンショットの指導も受けた。ウッズ不在のため昨年以上に注目を集めることになる18歳は運や話題性だけでなく、実力でも周囲に認めさせる。
 「招待状が1日遅れて(届いて)いたら、お母さんが封を開けていた。昨日、届いたのは偶然だけど、タイに行く前に見られて良かった。弾みになる」とまずはザ・ロイヤル・トロフィーで大暴れする。3日付の最新の世界ランクでも30位につけており連覇を狙うアジアチームで最上位。2年連続出場ということもあり、「遼にチームを引っ張ってもらいたいと(チーム内で)言われたら幸せ」とリーダー役にも意欲を見せた。マスターズにつなげるためにも、今季初戦で最高のスタートを切る。

 <石川遼と一問一答>
 ――2010年の抱負は?
 プロゴルファーとして3年目のシーズン。1月からすぐに始動ということで気が引き締まる。テーマは1つのことに集中していくという意味で一意専心。ここから1年間、フルで戦っていきたい。
 ――ザ・ロイヤル・トロフィーに向けては。
 しっかりしたスタートを切りたい気持ちは強い。昨年の経験もあるので2度目の方がやりやすい。アジアの選手とコミュニケーションを取って、チームとしての目標を全員で把握したい。ダブルスは(小田)孔明さんと組むと思うけど、2人で攻めのゴルフをする。
 ――マスターズの招待状はいつ届いたか。
 きのう(4日)選手会の理事会が終わって家に着いたら届いていた。今年は世界ランクで50位以内にいたので早く届くのかと思っていたので、これでほっとした。不安が取り除けた。

 <今年初戦の地に到着>石川は5日午後、タイに到着した。この日のバンコクの最高気温は32度。約8時間のフライトを経てスワンナブーム国際空港に降り立った石川は「暖かいですね」と話した。アジアのエースとしての意気込みを問われると「エースというか、力を出し切れるように頑張りたい」と力を込めた。この日はバンコク市内のホテルで休養した。

 ◆ザ・ロイヤル・トロフィー競技方法 1チーム8人の対抗戦で3日間の合計ポイントにより、勝敗を決定する。各日とも18ホールのマッチプレー形式で行われ、勝てば1ポイント、引き分けなら0・5ポイントを獲得する。第1日は2人1組で1つの球を交互に打つフォアサム方式、第2日は2人1組で2人の良い方のスコアを採用するフォアボール方式、最終日はシングルスで争われる。

続きを表示

2010年1月6日のニュース