朝青 歓喜Vでまたやっちゃった…横審は“物言い”

[ 2009年9月28日 06:00 ]

<大相撲秋場所千秋楽>優勝決定戦で優勝を決めた朝青龍は館内の声援に応えガッツポーズ

横綱・朝青龍(29=高砂部屋)がバースデーVを飾った。大相撲秋場所千秋楽は27日、東京都墨田区の両国国技館で行われ、全勝でこの日を迎えた朝青龍は本割の横綱決戦に敗れて白鵬(24=宮城野部屋)に並ばれたが、優勝決定戦をすくい投げで制した。優勝回数は北の湖と並ぶ歴代3位の「24」。表彰式では鳩山由紀夫首相から祝福を受ける最高の誕生日となったが、興奮のあまり、またも土俵上で派手なガッツポーズ。品格を欠く態度に横綱審議委員会から“物言い”がついた。

【星取表(番付表)
大相撲優勝額


 29歳の誕生日を優勝で祝った朝青龍に最高の瞬間が待っていた。土俵上での優勝セレモニー。鳩山由紀夫首相が「きょうは朝青龍関の誕生日と、うかがっております。おめでとうございます」と祝福。総理大臣杯を授与された朝青龍は「素晴らしい舞台。素晴らしい総理大臣から賜杯をいただき、ありがとうございました」と最高の笑みで答えた。
 全勝優勝がかかる結びの横綱決戦は一方的に敗れたが、優勝決定戦は立ち合いで左を深く差し込んで優位に立った。投げで揺さぶりながら懐にもぐり込む。上体を起こしながらの寄りは残されたが、右からすくってライバルを投げ捨てた。
 誕生日に優勝を決めるのは1966年夏場所の大鵬以来43年ぶり。朝青龍は「最高の誕生日となった。場所前はどうかなと思ったけど、一番一番集中して前半戦で持ち直した。力を出し切った」と絞りだした。
 優勝回数は歴代3位タイの「24」。だが偉業に水を差す汚点も残した。優勝決定戦では勝負が決まった瞬間、右手でガッツポーズ。勝ち名乗りを受けた後にも派手に両手を突き上げ、花道では観客と握手とハイタッチを繰り返した。
 朝青龍は高砂部屋の打ち上げパーティーの会場で「すいません。うれしくてやっちゃいました」と謝罪したが、横綱審議委員会の石橋義夫委員は「横綱はただ勝つだけでいいわけではない。もちろん、議題にします」と、28日の会合で議題にすることを明言した。やはりガッツポーズで物議を醸した初場所後に武蔵川理事長は「次に何かあったら理事会にかける」と厳しい姿勢で臨む意向を示していただけに何らかの処分を受ける可能性もある。「朝青龍劇場」は常に波乱含みだ。

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2009年9月28日のニュース