無欲さくら奪首!気負い消えてノーボギー

[ 2009年9月20日 06:00 ]

<東海クラシック2日目>15H、シルバーウィークとあって大勢のギャラリーが見守る中、パットを放つ横峯さくら

 女子ゴルフツアーのマンシングウェア・レディース東海クラシック第2日は19日、愛知県知多郡の南愛知カントリークラブ美浜コース(6458ヤード、パー72)で行われ、首位と3打差の5位から出た横峯さくら(23=エプソン)が、この日のベストスコアタイとなる65をマーク。通算13アンダーで単独首位に躍り出た。前週に賞金ランク3位に後退し、一度は賞金女王の目標を“撤回”。しかし、気負いのないプレーで好スコアを出し、3カ月ぶりの今季4勝目に王手をかけた。1打差の2位には初日首位の不動裕理(32=フリー)と若林舞衣子(21=ヨネックス)がつけている。

 絶好調だったシーズン前半のように、スコアをグングンと伸ばした。イーグル1つにバーディー5つ、ノーボギー。横峯がこの日のベストスコアタイとなる65をマークし、単独首位に浮上した。「きょうはボギーを打たなかった。それが1つ成長したところだと思う」。浮かれないのはいつものことだが、珍しく自分を褒めた。
 スタートの1番パー4で第2打は10メートルを残したが、スライスラインを沈めてバーディー発進。「流れに乗りやすかった」と3番でもバーディー、5番パー5ではピンまで179ヤードの第2打を6Iで1メートルにピタリと寄せイーグルを奪った。さらに3つのバーディーを積み重ね、ピンチらしいピンチは、3メートルのパーパットを沈めた16番ぐらいだった。
 6月のニチレイPGMレディースで今季3勝目を挙げるまでは絶好調だったが、ここ9試合は優勝から見放されている。前週の国内メジャー第2戦、日本女子プロは大会前に練習ラウンドを4回も消化する万全の準備をしながら10位。賞金ランクは2位から3位に後退し、首位の諸見里に約4400万円もの差をつけられて今季開幕前から公言していた賞金女王の目標が遠のいた。「今季の諸見里さんは凄く調子がいい。今週から、来年か再来年の賞金女王を目指そう」――。これまでは「自分にプレッシャーをかけていて切羽詰まっていた」が、女王争いへのこだわりを捨てたことで気負いがなくなり、肩の力が抜けたプレーができるようになった。大先輩の森口祐子プロから体重をつま先寄りにかけるようアドバイスを受け、苦しんでいたパットの調子も上向いてきた。
 今大会を含めて残り11試合。まだあきらめる時期ではないが、この日も「もう(賞金女王は)意識していません。全く考えないようになったので良い方向に向かっている感じです」と話し、「優勝を意識しないのは難しいので、プレッシャーを楽しめたらいい」と自然体を強調した。着実に勝利を積み重ねた結果、今回勝てば史上最速&最年少で生涯獲得賞金5億円を突破。同じように勝利を重ねていけば、賞金女王争いは再び白熱しそうだ。

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2009年9月20日のニュース