男子百メートルで塚原が10秒17

[ 2009年4月29日 18:18 ]

 陸上の世界選手権(8月・ベルリン)代表選考会を兼ねた織田記念国際は29日、広島広域公園陸上競技場で行われ、男子百メートルは北京五輪代表の塚原直貴(富士通)が世界選手権参加標準記録A(A標準=10秒21)を突破する10秒17で優勝した。2位の高平慎士(富士通)も自己ベストの10秒20でA標準を突破した。

 女子百メートルでは福島千里(北海道ハイテクAC)が追い風2・2メートルの参考記録ながら、11秒23の好タイムで勝った。高橋萌木子(平成国際大)は11秒24で2位だった。

 女子五千メートルは新谷仁美(豊田自動織機)が15分23秒27で優勝。同ハンマー投げは室伏由佳(ミズノ)が61メートル50で勝ち、室伏は円盤投げも54メートル20で制した。同百メートル障害の井村久美子(サニーサイドアップ)は右ひざの違和感を理由に棄権した。

 ≪室伏は2種目制覇≫室伏が女子ハンマー投げと円盤投げの2種目を制して、この種目の日本記録保持者としての実力を見せつけた。「勝負は日本選手権。でも勝つのはうれしい」と安堵感に浸った。
 3月に卵巣にできた腫瘍が破裂し、4日間の入院を余儀なくされた。薬の副作用にも悩まされ、今季は試合に出場するか悩んだという。「復帰できる意欲が出たのがうれしい。小さな目標を重ねていけたら」と前向きに話した。 

 ≪高平は自己ベスト≫男子百メートルで2位に入った高平は自己ベストの10秒20のタイムに「A標準はことしのノルマ。切ってやろうと思っていた」と満足そうだった。
 好スタートを切った序盤は「予定通り」という走りで塚原をリード。後半の加速で競り負けたが「簡単には勝てない」と勝者をたたえた。米国合宿で、カール・ルイスらを育てたトム・テレツ氏の指導を仰ぎ、心身とも充実した状態でシーズンイン。「いい形でスタートできた」と笑顔で話した。

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2009年4月29日のニュース