遼くん ストレートボールで攻める!

[ 2009年4月6日 06:00 ]

マイク小西氏が見守る中パッティングの練習をする石川遼

 オーガスタに直球勝負!石川遼(17=パナソニック)は4日、マスターズ(9~12日、オーガスタ・ナショナルGC、ジョージア州)に向けて練習ラウンドを行い、2バーディー、2ボギーのイーブンパーで回った。コース設計がドローヒッターに有利と言われるオーガスタだが、現在の理想とするストレートボールで攻めていく姿勢を示した。

【Go!アスリート石川遼】

 オーガスタの定説を石川はあっけらかんと否定した。すでに5回のラウンドを経験し、コースの全体像を把握してきた。それでも「そこまでハイドローが必要なわけではないと思う。ドローを打つ必要性は特に感じてない」と話した。

 オーガスタを創設した“球聖”ボビー・ジョーンズは、右から左に緩やかに曲がるドローボールが持ち球だった。その影響でオーガスタは2番、5番、9番、10番、13番、14番と左に曲がっていくホールが多い。距離も稼げるためドローヒッターが有利と言われている。反対に左から右に曲がるフェード打ちの谷原秀人が07年の初出場時に「ティーグラウンドに立ってもイメージがわかない」と嘆いていたこともあった。

 そうした情報を知りつつも、石川の物言いに迷いはなかった。「あえてドローが必要と言えるのは10番と13番だけ。11番はむしろハイドローだと右の木が気になる」。現在の石川は、多彩な球筋を打ち分けるよりもストレートに打つことに重きを置いている。追求している課題をマスターズに向けて棚上げすることなく、理想のストレートボールでフェアウエーを狙っていくつもりだ。

 この日は久々に合流したマイク小西コーチからマスターズ前の“最終レッスン”も受けた。「トップからダウンの時に、下半身より先に頭が左(飛球方向)に突っ込んでる」と指摘され修正。左にひっかかり気味だったドライバーの球筋は真っすぐに安定した。この日限りでオーガスタを離れる同コーチとは、練習後にがっちりと握手。「試合までもうすぐだし、スイングのことに集中して練習できる時間も少なくなってきた。毎日どんどんよくしていこうという気持ちで練習したい」と話す表情が次第に緊張感を帯びてきた。

 ≪地元紙で注目選手として紹介≫石川は5日も練習ラウンドに臨んだ。他の選手が誰もいない午前8時頃にコース入り。練習場で体を慣らしてから、ハウスキャディーのランボー氏と試合でバッグを担ぐ加藤キャディーとコースに出た。また、5日付の地元紙オーガスタ・クロニクルは恒例のマスターズ特集を掲載。その中で石川はロリー・マキロイ、ダニー・リーとともに注目の10代選手として紹介された。

続きを表示

2009年4月6日のニュース