朝青龍 連覇へ白星発進!白鵬も勝つ

[ 2009年3月15日 19:09 ]

朝青龍が寄り切りで旭天鵬を下す

 大相撲春場所初日(15日・大阪府立体育会館)両横綱が白星発進した。2場所連続優勝を狙う朝青龍は小結旭天鵬を寄り切り、2場所ぶりの賜杯奪回を目指す白鵬も小結豪栄道を力強く寄り切った。大関陣は初のかど番の琴光喜が栃煌山を寄り切り白星スタート。千代大海は北勝力を押し出し、琴欧洲は新関脇の稀勢の里を寄り切った。日馬富士は琴奨菊に寄り倒しで敗れ、魁皇は鶴竜に押し出された。新入幕の翔天狼は千代白鵬に押し出しで敗れた。

 先場所の復活優勝が今も心の支えとなっているのか。春場所初日の結びの一番には落ち着き払った朝青龍がいた。
 これまで32勝2敗と圧倒している旭天鵬を全く問題にしない。左を差して頭をつけ、前まわしが切れた右はおっつけて寄り切り。「動きが速いよね。連続している」と納得する。12日から風邪をひき「花粉症かも」という声はかすれ気味だが、表情は明るい。
 進退を懸けた先場所は、優勝を果たしたうれしさから土俵上で両手を上げてガッツポーズ。横綱審議委員会から批判されるなど、朝青龍には常に危うさが付きまとう。大阪府立体育会館内にある相撲茶屋の関係者は「『あいつは何をしでかすんだろう。いっぺん見てみたい』と大阪人の心を朝青龍はくすぐる。存在は大きすぎる」と話す。初日は午前8時から売り出された自由席215枚がすぐに完売。大入りとなった。
 場所前は「心に貯金がある」と穏やかな横綱だったが「やっぱり土俵に立つと初日から燃える。体に余裕がないから、気持ちで燃えなきゃ。思い切っていった方がいい」と視線は鋭くなった。4場所ぶりの東の正位に「2番手の西は上を目指す気持ちになるから、おれは西がいいけど」と言いつつも気分は上々。周囲の視線を浴びれば浴びるほど、朝青龍は勢いに乗ってくる。

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2009年3月15日のニュース