エース小島3年連続区間賞!立命館大V6

[ 2008年12月24日 06:00 ]

沿道の声援を背中に受け、力走する立命館大3区・小島一恵

 スポニチ後援の第6回全日本大学女子選抜駅伝が23日、茨城・つくば市中央公園スタート、筑波大陸上競技場ゴールの6区間、30・67キロで行われ、立命大が1時間38分33秒の大会新をマークし、第1回大会からの6連覇を達成した。トップと1秒差の2位でタスキを受けた3区(5・5キロ)のエース小島一恵(3年)が、自身が昨年つくった区間記録を36秒更新する17分7秒の区間新をマーク。35秒差をつけてトップに立ち、最後は佛教大に3秒差に迫られながらも逃げ切った。

 頼れるエースがいる限り、立命大の不敗神話は止まらない。3年連続3区で区間新を達成し、チームを6連覇に導いた小島は「今までの駅伝の中で一番うれしい。4年生がこれで引退。自分の役割は果たせたかな」。レース後に泣いたことがなかった乙女の目から、自然と涙がこぼれ落ちた。
 トップと1秒差の2位でタスキを受けると、しばらくは名城大・西川の様子をうかがい、3キロ地点で猛スパートして逆転。「後半、ペースが落ちなかったのが良かった」と力強いフォームで突き放し、逆に35秒差をつけた。チームは最後、佛教大に3秒差まで詰め寄られたが、井元章夫監督は「3区がポイントだった。あの子がいてくれるのは大きい」と貯金をつくったエースに感謝した。
 1年時から今大会と全日本大学女子駅伝に出場し続け、すべて区間賞を獲得して3年連続2冠に貢献。「来年も継続して卒業したい」と“8冠”を目標に掲げたが、その後は「12年ロンドン五輪はトラックで、その4年後はマラソンで五輪に出たい」という。一緒に合宿を行う仲の小林祐梨子(豊田自動織機)が北京五輪に出場。「負けてられない。マラソンで勝負するためにはスピードが必要。しばらくはトラックで世界を目指します」と闘志を燃やしている。世界を意識したのは、中学時代に見た00年シドニー五輪での高橋尚子のマラソン金メダル。「もっと走ってほしかったけど、高橋さんは引退した。次は自分の番かな」。日本陸上界の至宝は無邪気に笑い飛ばした。

 ◆小島 一恵(こじま・かずえ)1987年(昭62)10月14日、奈良県生まれの21歳。立命館宇治高―立命大。中学時代に陸上を始める。06、07年の世界クロスカントリー団体でいずれも銅。今年2月には横浜国際女子駅伝で初の日本代表に選出された。五千メートルのベストは4月の織田記念でマークした15分35秒87で、大学生ではトップ。1メートル64、50キロ。

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2008年12月24日のニュース