吉田速攻V7!4年ぶり天皇杯に“恋愛解禁”

[ 2008年12月24日 06:00 ]

手を腰に天皇杯でグイッと飲み干す!?吉田沙保里

 レスリングの全日本選手権最終日は23日、東京・代々木第2体育館で男女5階級を行い、女子55キロ級の吉田沙保里(26=綜合警備保障)が、3試合すべてにフォール勝ちして7連覇を達成した。ただ1人の北京五輪メダリストの出場だったが、圧倒的な強さを見せて最優秀選手に与えられる天皇杯を4年ぶりに獲得。ロンドン五輪までの無敗と日本女子初の五輪3連覇をあらためて約束し、併せて「恋も頑張る」と“恋愛解禁”も宣言した。

 女王の新たな宣言だった。試合後のインタビュー。「ロンドンまではレスリングに集中するんですけど、年も年なんで、恋の方も頑張っていこうかなと思います」。北京までレスリング一本だった吉田が、09年の恋愛解禁を口にした。
 恋の刺激は前日にあった。大ファンを公言する中日の井端弘和が結婚を発表。「知っていた」とショックはなかったようだが、刺激は“本職”にぶつけた。ただ1人の北京五輪メダリストの出場を「私は出ると決めていたし、出るからには勝たなきゃいけないと分かってましたから」と説明。わずか56秒で国内最大のライバル、松川を下した決勝を含め、3試合連続フォール勝ちで、最強レスラーの実力をまざまざと見せつけた。
 「今年はスタートが黒星で大変だったけど、負けがあったからこそ、ここまで強くなれた」。1月の国別団体戦W杯でまさかの敗戦を喫し、連勝は119でストップ。そこから立ち上がって五輪連覇を達成した。「精神面の成長も大きかったし、返されないタックルも反復練習できた」。飛躍の年を「最高の1年」と笑顔で振り返った。
 国内に敵が不在の中、吉田は「自分の119という記録も目標にしたい」と話した。吉田の父で全日本コーチ就任が決まった栄勝さんも「五輪で勝つような選手は、課題を自分で見つけないといけない」と話した。3月のアジア選手権から再スタートした連勝記録は、まだ「18」だが、12年ロンドン五輪までどこまで伸びるか――。ただし、その途中に恋人という“金星”が加わるかどうかは、神のみぞ知る。

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2008年12月24日のニュース