ソフト上野、来季は投打の“二刀流”に挑戦

[ 2008年12月2日 09:16 ]

「ウィメン オブ ザ イヤー2008」に選ばれた上野由岐子選手=11月26日

 完全燃焼した「人生最高のシーズン」が終わった。だがソフトボールへの情熱が冷めることはない。北京五輪で歴史に残る413球の3連投を演じ、金メダルの立役者となった日本代表の上野由岐子(ルネサス高崎)が来季は「投打の二刀流」で勝負する意気込みだ。

 数々の表彰式に引っ張りだこで多忙の11月下旬、上野は「2年ぶりに打撃練習を再開した」と笑顔で打ち明けた。日本リーグで打者としても3度の首位打者に輝くなど数々の金字塔を打ち立てた元米国代表エース、ミッシェル・スミス投手が今季限りで引退した。「尊敬するスミスのような選手になりたいし、原点に戻って心の底からソフトボールを楽しみたい」という思いがある。
 今季の締めくくりは日本リーグ女子決勝トーナメントの決勝で無安打無得点試合を達成し、チームを3年ぶりの優勝に導いた。「これ以上ない形で夢がかなった1年だった」。ただ立ち止まっている時間もない。2012年ロンドン五輪の実施競技から外れ、16年夏季五輪で復帰を目指す国際ソフトボール連盟で親善大使を務めるスミスらの活動にも刺激を受けている。「英語を特訓しないと。高校時代から最も苦手科目でしたけど」
 来夏は五輪復帰のアピールで日本代表と世界選抜が対戦する親善試合の計画もある。北京で輝いた鉄腕は「ソフト大使」としても大きな役割を背負っている。

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2008年12月2日のニュース