また…!露鵬と白露山から薬物反応

[ 2008年9月2日 20:34 ]

尿検査を終え、両国国技館の相撲教習所を出る露鵬(左)と白露山

 日本相撲協会は二日、抜き打ちの尿検査を実施し、ロシア出身の力士、西前頭三枚目露鵬(28)=本名ボラーゾフ・ソスラン・フェーリクソビッチ=と弟の東十両六枚目の白露山(26)=本名ボラーゾフ・バトラズ・フェーリクソビッチ=に大麻の陽性反応があった。通報を受けた警視庁は同日夜、二人の事情聴取をするとともに、所属する大嶽部屋と北の湖部屋の二人の個室など計三カ所を大麻取締法違反容疑で家宅捜索した。

 相撲界ではロシア出身の元幕内若ノ鵬が8月に大麻取締法違反で逮捕されており、薬物疑惑がさらに拡大。白露山の師匠である相撲協会の北の湖理事長の進退問題に発展するのは必至だ。

 白露山は家宅捜索終了後、北の湖部屋の前で記者会見し「絶対していない。(検査は)間違いもあると思う」と話した。

 検査は東京・両国国技館で十両以上の関取69人に対して行われた。大麻取締法は使用について罰則はないが、警視庁は大麻を所持していた疑いがあるとして部屋の捜索に踏み切った。警視庁によると押収物はなく、2人は任意の事情聴取に対し、使用を認めていないという。

 2人は元若ノ鵬と親交が深かった。相撲協会の事情聴取でも大麻使用を否定して潔白を訴え、精密な検査を要望した。
 2人の尿サンプルは、ドーピング検査機関に送られ、3日から48時間以内に正式な判定が下る見通し。警視庁は2人の尿検査はしておらず、相撲協会による正式な鑑定を待つという。
 相撲協会で力士死亡の再発防止検討委員会委員を務める大西祥平・日本アンチ・ドーピング機構専門委員によると、同じ尿で露鵬は3回、白露山は2回検査したが、すべて同様に陽性だった。少なくとも2、3日以内に体内に入らないと陽性反応は出ないという。
 今回の検査は元幕内若ノ鵬が逮捕、解雇されたのを受けての措置で、大麻と2種類の覚せい剤に対するテストだった。再発防止検討委の伊勢ノ海委員長(元関脇藤ノ川)は「本当に残念だ。今後の対応は、最終的な結果が出てからになる」と苦渋の表情だった。

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2008年9月2日のニュース