朝青龍 勝ちパターンがあらあらあら

[ 2008年7月14日 06:00 ]

豊ノ島に上手投げで敗れる朝青龍

 【大相撲 名古屋場所初日】誰もがその光景に驚いた。右上手を引いた朝青龍が万全の体勢で出た瞬間、豊ノ島のすくい投げで腰砕けになった。館内がどよめき、楽勝ムードが一気に緊迫した展開へと変わった。朝青龍は気持ちを落ち着けて再び前へ出たが、今度は土俵際で相手に体を開かれ生命線である右上手が切れた。痛めている右足では踏ん張りきれず、豊ノ島のこん身の上手投げに朝青龍は右手をつき、そのまま転落した。

 無数の座布団が乱舞。優勝22回を誇る大横綱が得意の形で敗れる屈辱に「右上手を十分に取ったし(相手も)簡単に下がったから喜んで出ちゃった。体が浮いた。ああいうのもあるよね」と淡々と語るしかなかった。
 慢性の右足首痛が解消されず、無敵を誇った攻めの相撲は影を潜めた。横綱昇進後、黒星発進は5回目。昨年の名古屋では初日黒星から14連勝して逆転優勝したが、今年とは状況が違いすぎる。「初日だし、いいよ!」。必死に強がったが、肩を落とし気味に引き揚げる姿には最強を誇った頃のオーラはなかった。

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2008年7月14日のニュース