古豪リコー 初の降格が決定的に

[ 2008年1月27日 06:00 ]

九州電力に敗れて自動降格が決定的となり、肩を落とすリコーフィフティーン

 ラグビーのトップリーグは26日、4試合を行い、古豪リコーの自動降格が決定的となった。九州電力に17―20と敗れ、1試合を残して降格圏の13位。勝ち点で12位のクボタに並ぶ可能性はあるものの、得失点差で上回るのはほぼ不可能で、関東社会人、東日本リーグ時代も含めて53年の創部以来初めて下部リーグに陥落する。サントリーはヤマハ発動機に31―7と快勝してプレーオフ進出が決定。トヨタ自動車も19―17で東芝を破り、プレーオフ進出を確実にした。

 かつての栄光も色あせた。72、73年度に日本選手権を2連覇したリコーの、トップリーグ下部のトップイーストへの陥落が決定的となった。黒一色のジャージーから当時は「和製オールブラックス」と称えられた大男たちが、屈辱の敗戦にうずくまる。佐藤寿晃監督は「伝統あるチームに汚点を残してしまった」と声を絞り出した。
 1点を追う前半終了間際に得た反則では、トライを狙わずにPGで3点を獲得。フランカー伊藤主将は「少しでもリードしておきたかった」と振り返ったが、後半に逆転された。今季トップリーグ初昇格を果たした古豪・九州電力とは30年以上定期戦を組んできたが、胸を貸し続けてきた相手に引導を渡された。
 トップリーグは初年度から4年連続で入れ替え戦に出場。今季も攻撃力の課題は解消されなかった。来季は元オーストラリア代表SOラーカムが加入、2月に人工芝の新練習場が完成するなど、手厚い強化策で再浮上を図ろうとした矢先の陥落だった。生え抜きの元日本代表の田沼は「絶対に1年で再昇格しないと」と険しい表情。かつては社会人ラグビーをリードした古豪に、いばらの道のりが待ち受ける。

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2008年1月27日のニュース