山川あずさの美しく生きよう

変わりたいと思っていない人を変えることはできない

人生もこの写真のようにゴツゴツとした岩みたいに乾いて厳しい状況になることがあります。しかしどんな体験の中にも必ずのちの人生に生かされる宝物のような気づきがあるものです。
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 人間は常に成長し続ける存在です。技術が磨かれるとか、スキルが上がるという成長も人間成長の一部ですが、今日お話ししたいのは、いわゆる「魂の成長」についてです。

 中世の人はそれを「錬金術」などと呼んでいました。一体「錬金術的な魂の成長」とはどんなことを指しているのでしょうか?

 私のセッションルームには毎日たくさんの方が訪れます。みなさん心に問題を抱えているわけではありません。では、どのようなタイミングで訪れてくださるのかといえば、「人生の変わり目」に訪問してくるのです。

 みなさんの中にはこのような体験をしたことがあるのではないでしょうか?例えば、大きな病気をして人生の価値観がすっかり変わってしまったり、リストラや失恋に遭遇して心が苦しくて苦しくて救いを求めたり、どうにか楽になりたいと色々試してみたり。

 人生の半ばに私たちは往々にしてそういった試練にも似た体験を経て、今までの生き方や考え方や物の見方を大きく変化せざるをえない出来事に出くわします。

 私はそれを神の恩寵のように感じます。何も特別な宗教に属しているわけではないのですが、偶然ではない出来事が重なり、知らないうちに心に重荷があったことに気付かされ、その重さを手放して解放され心が羽より軽くなるような、そんなプロセスが起こるのです。

 私にそれが起きたのは35歳の時でした。きっかけは離婚。関係性を修復するためにできることは全て手を尽くしてやりきった感があり、もうこれ以上できることはないと絶望的な気持ちとともに新しい生活を始める決断をした結果でした。

 結婚生活は優しい夫と可愛い二人の女の子にも恵まれて幸せでした。しかし、一つだけどうしても私が成し遂げたくても成し遂げられないことが結婚生活の中でありました。

 それは、ネガティブな考え方をする親に育てられ同様にネガティブな夫をなんとか前向きに変えて人生の可能性を開いてあげたいという願いでした。11年あらゆる方向から全力でサポートをしたつもりでしたが、結局夫が変わることはありませんでした。

 こんな風に言うと、「人は変われないのか」と思われてしないそうですが、そうではありません。私が結婚生活で学んだ経験は「変わりたいと思っていない人を変えることはできない」と言うことだったのです。どんなに熱いサポートや声援を送っても、自分が変わりたいと思っていない人には、何人たりとも無力だと言うことです。

 離婚の後、私の人生にはありえない展開が起こりそのプロセスの結果、私は今の仕事であるセラピストとなりました。

 そしてその仕事をしていく中で最も大切なことをこの経験の中から学ばせていただいていたのです。

 それは、どんな優秀なセラピストであってもクライエントが望まなければ、何も変えてあげることはできないということ。これを知っていることはその後セラピストとして生きていく上でとても重要な体験でした。

 時として何をしても何の成果も得られないケースがあります。そうした時には、セラピストは自分が無力だと感じてしまうことがあるのです。しかし私はセラピストがどんなに優秀だとしても無力であることを知っているのです。そう、本人が変わりたいと望まなければ。

 私の結婚生活は、いわばその後のセラピストと言う私の運命の仕事に欠かせない重要な体験の宝庫でした。その当時は苦しみとしか受け取れなかった出来事の数々がのちに多くの人の苦しみを理解するのに役立ちました。

 魂が一体どんなプロセスを経て成長し変容していくのか、次回またお伝えしたいと思います。

[ 2018年8月12日 06:32 ]

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