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こだわり旬の旅

【京都・舞鶴】シベリア抑留を後世に、「引揚記念館」に貴重な資料展示

[ 2020年8月3日 19:30 ]

舞鶴引揚記念館に作られたシベリア抑留地の収容所
Photo By スポニチ

 歌手二葉百合子のヒット曲「岸壁の母」とともにシベリアなどの抑留者引き揚げで知られる舞鶴。終戦以来、約66万人を迎え入れたというが、抑留者の苦難に満ちた生活の歴史を後世に伝えようと88年(昭63)に設立されたのが、東舞鶴駅からバスで約20分の「舞鶴引揚記念館」(入館料400円)=(電)0773(68)0836。館内には抑留者の日誌や体験を描いた絵画、家族へ送った手紙などの貴重な資料を展示。その中の570点が15年(平27)、ユネスコ世界記憶遺産に登録された。靴に隠して持ち帰った手作りのメモ帳や、「岸壁…」のモデルといわれる端野いせさんが息子宛てに書きながらも該当者なしで返送された手紙など、いずれも胸に迫るものばかり。徒歩10分ほどの所には、海に面して復元された引揚桟橋がたたずむ。引き揚げ者が帰国の第一歩を踏みしめた桟橋で、そこに立つと彼らの歓声が聞こえてきそうだった。

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