こだわり旬の旅

【山陰・鳥取&島根】日本刀の原料に…日本古来「たたら製鉄」の歴史を知る

[ 2019年9月5日 15:58 ]

こけら葺きの屋根が美しい菅谷たたら山内の高殿
Photo By スポニチ

 鳥取県のお隣、島根県では歴史に触れようと、JR木次(きすき)線木次駅から車で30分、雲南市吉田町の「菅谷たたら山内」(入場料300円)を訪ねた。江戸期から砂鉄を原料に木炭の火力で精錬して鉄を作る伝統的製鉄法「たたら製鉄」を行ってきた場所で、1967年(昭42)に国の重要有形民俗文化財に指定された「永代たたら」の遺構。日本刀の原料となる「玉鋼(たまはがね)」はこの手法でしか精製できず、日本独自の製鉄法として発展してきたという。

 見どころは全国で唯一残っている高殿。製鉄を行った建物で、こけら葺きの屋根は大きく美しい。中に入ると、約18メートル四方の中央に炉が土で築かれ、両脇には何本もの送風管を付けた鞴(ふいご)。ここで江戸・文政年間(1818~1830年)の最盛期には1年に90回操業し、鉄の生産量は約290トンにも達したという。中心となったのが“たたら御三家”といわれた絲原家、田部家、櫻井家。中でも田部家は「鉄の歴史村」と呼ばれた吉田町の象徴で、建てられた蔵は21にも及び、今も残存。白壁になまこ壁の蔵が建ち並ぶサマは壮観だ。問い合わせは鉄の歴史村地域振興事業団=(電)0854(74)0311。

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