こだわり旬の旅

【北海道・道東】いつもの列車が観光列車に!ルパンと2時間半 花咲線絶景の旅

[ 2018年8月2日 19:50 ]

別寒辺牛湿原を走るルパントレインの観光列車(JR北海道提供)
Photo By 提供写真

 観光列車大人気の中、普通列車を観光列車にする取り組みが始まった。北海道の釧路(釧路市)―根室駅(根室市)間を走る日本最東端の鉄路、JR花咲線。今年6月から、上下各1本で見どころ区間を減速運転したり、全列車で音声ガイドで案内するなど、さまざまな工夫をこらして発車。大自然に囲まれた北海道ならではの観光列車に、心躍らせて乗り込んだ。

 うだるような暑さの東京に比べ10度以上気温が低い釧路駅。ホームで待っていた観光列車は1両編成ながら、車体にルパン三世や峰不二子らのイラストが描かれた「ルパン三世ラッピングトレイン」。「アルコールの販売コーナーや豪華料理の提供はありません」(JR北海道)というものの、「ルパン」を目にしただけで心は弾んだ。

 同社によると、ルパントレインの運行開始は12年(平24)。花咲線沿線観光振興協議会が沿線観光の魅力発信を目的に、沿線の浜中町出身のモンキー・パンチ氏に依頼して実現した。今回の取り組みはそれに続くもので、秋には見どころの景観を車両(キハ54形)にラッピングすることも予定しているという。

 観光列車は午前8時18分に出発。特急列車仕様のリクライニングシートに身を沈めていると、沿線の草原にエゾシカを発見。しばらくすると今度は空中を舞う天然記念物の大鷲に遭遇。車掌さんの話では丹頂鶴も見ることができるそうで、まさに自然の動物園にいるような気分だ。

 出発から約50分後の厚岸(あっけし)―糸魚沢駅間の別寒辺牛(べかんべうし)湿原、その先の別当賀(べっとが)―落石(おちいし)駅間の落石海岸の風光明媚な区間では、ともに約2キロにわたり時速約30キロに減速。カメラのシャッターチャンスを提供してくれると同時に、スマートフォンなどのGPSアプリの音声ガイド(日・英・中・韓の4ヵ国語)で概要を案内してくれる。

 景観美に目を奪われている間もなく、茶内、浜中、姉別の各駅ではホームや駅名標の横などにルパンや銭形警部らの立て看板が設置され、こちらの撮影にも大忙し。日本最東端の東根室駅では音声ガイドに加え、停車時間を通常の倍の2分に拡大。下車して記念撮影ができるのもうれしい。

 終点・根室駅には午前10時51分に到着。通常より3分遅れだったが、さまざまなアイデアが詰まった約2時間半。列車によっては焼きさんま寿司(税込み600円)やかきめし(同1080円)などのご当地弁当(要予約)を車内で味わうこともでき、グルメでも楽しめそう。「いつもの列車で観光気分」がコンセプトで、豪華さ、華やかさには欠けるが、こんな観光列車があってもいい。

 ▽行かれる方へ 東根室駅での停車時間拡大は上下各1本。ご当地弁当を味わえるのは根室駅発3本、厚岸駅発上下3本。問い合わせはJR北海道電話案内センター=(電)011(222)7111。

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