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こだわり旬の旅

【福島・相馬地区】再生の日まで…新地町役場にはためく復興フラッグ

[ 2017年3月7日 05:30 ]

新地町役場駐車場ではためく復興フラッグ
Photo By スポニチ

 復興へ向けた動きは各所で見られた。原ノ町駅の隣、相馬駅からタクシーで約20分の「相馬市伝承鎮魂祈念館」は、高さ9・3メートルの津波が押し寄せた相馬市原釜地区の笠岩公園内に15年(平27)オープンした施設。「被災前の原風景をよりどころに、震災を忘れず市民の心をつないでいく」を基本方針に、被災前の同市の写真や映像を展示・紹介。ありし日の町の姿を後世に伝えている。また館内ホールには震災の犠牲者458人の名前を記載した慰霊・追悼の場を設置。関係者は「18年には原釜海水浴場も再開したい」と意気込む。

 運転が再開された区間の山下、坂元、新地、駒ヶ嶺各駅も営業を再開。中でも線路も建物も新しく生まれ変わった新地駅から徒歩約10分の新地町役場駐車場内には、復興のシンボル「復興フラッグ」がなびいている。

 このフラッグ、震災復旧のため駆けつけた自衛隊員ががれきの中から1枚の日の丸の旗を見つけ、浜近くの交差点に掲げたのが始まり。2代目は仲間の隊員がもっと大きな旗をと、隊にあった日の丸の旗に応援メッセージを添えて掲揚。13年末、風雨で劣化した旗を見かねた地元ライダーらが、福島県の「あったかふくしま観光交流大使」の“おくさんデザイン”で新しい旗を作成。14年元日から「復興フラッグ」として掲げた。その後も劣化により新しいものに替えられ、現在で5代目。新地町が復旧・復興を遂げる時まで、住民を見守っていくことだろう。

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