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こだわり旬の旅

【富山・石川・福井】食べるだけじゃない お祭り気分でカニ面寿し作り体験

[ 2017年2月5日 05:30 ]

香箱カニ面寿し作り体験に挑戦中の女性客。その目は真剣だ
Photo By スポニチ

 JR北陸新幹線が開業して約2年。金沢市を中心に富山、石川、福井の3県はにぎわいを見せているが、おいしさを満喫するならこの時期。冬の味覚、ズワイガニをはじめとした海の幸に加え、伝統の和菓子やスイーツなど“美食”が盛りだくさん。カニ面寿し作りの体験や食事のできる観光列車も楽しい北陸路を訪ねた。

 冬の日本海の主役といえばズワイガニ。高価なため手軽に食べることはできないが、雌の香箱ガニなら価格もリーズナブル。ということで向かったのが、金沢市の観光スポット、ひがし茶屋街にある「押寿し体験厨房金澤寿し」。祭りなど祝い事の料理として親しまれている「押寿し」作りの体験ができる店で、15年(平27)末から、香箱ガニを丸ごと1匹使う「香箱ガニ面寿し作り体験」(税込2160円)を行っているのだ。

 キムスコ(木虫籠)と呼ばれる出格子が美しい街並みが残る茶屋街。その中で異彩を放つ、カニにように赤い壁の建物を入ると、「いらっしゃ〜い」と威勢のいい声。寿し作りを教えてくれる地元のベテラン主婦たちだ。メニューは金澤寿し体験、祭り寿し体験などいろいろあるが、この時期しかできないのが香箱ガニ面寿し作り体験(3月末まで)。早速テーブルに付くと、雄より小ぶりながら堂々とした面構えの香箱ガニが出てきた。

 まずは足を折り、腹の外子の部分を外す。次に甲羅の部分、そして内子とみそを外す。足は先端の細い部分を利用するなどして身を取り出す。ここまでできたら、あとは甲羅に詰められた酢飯に盛り付ければOK。約30分。カラフルで豪華でおいしそうな香箱ガニ面寿しの完成だ。体験終了後に記念の修了書がもらえるのもうれしい。

 完成品は持ち帰ってもいいが、店内でできたてを食べるのが一番。その場合は治部煮セット(同1080円)を付けるのがお薦めという。車麩やなすそうめん、淡水魚のゴリの佃煮など金沢らしさ満載のセットで、ぎっしりと詰まった香箱ガニのうま味がいっそう引き立つ。

 「食事だけでも利用できますが、体験を通して飾らない金沢の食文化を知ってほしいですね」と店長の周田まゆみさん。初めての体験だったが、名物香箱ガニを思いっきりさばいて、ぜいたくに味わって、お祭り気分のように楽しかった。

 ▽行かれる方へ 北陸新幹線金沢駅からバス約10分。車は北陸道金沢東ICから国道359号線などを利用。JR東日本、JR東海、JR西日本では特典付きの日帰りプランや快速・普通列車が1日乗り放題のおでかけパス、スタンプラリーなどが楽しめる「Japanese Beauty Hokurikuキャンペーン」を3月31日まで実施中。問い合わせはとやま観光推進機構=(電)076(441)7722、石川県観光連盟=(電)同(201)8110、福井県観光連盟=(電)0776(23)3677。

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