MBSアナウンサー 辻沙穂里の「囲碁よろしく」

将棋は「見合い」で囲碁は「合コン」

[ 2019年5月8日 16:44 ]

しっかり準備をして仕事に臨んでいます!
Photo By 提供写真

 突然だが、将棋が「お見合い」なら囲碁は「合コン」に例えられる。将棋はひとたび盤上で争いが起これば、その争いを制した者がそのまま勝利する。一方、囲碁は一局の中の一部分で争いが起こりそこで負けたとしても、その後に何度も起こる攻め合いの打ち方次第で最終的に勝つことが出来てしまう。
 つまり、少し雑な言い方に聞こえてしまうかもしれないが、お見合いのように見合ったときに結婚か破談か二つに一つというのが将棋、合コンのように今回は残念だったけど次回に期待…とチャンスが何度かあるのが囲碁なのである。劣勢になっても途中で投げ出さなければ必ずまたチャンスは回ってくる。そして合コンとは言え、そう何度もあるわけではないチャンスをつかむことができれば逆転できる。
 つい最近、仕事で失敗して落ち込んだ時に「これまでもこんなことあったな」と、アナウンサーの仕事と囲碁が重なった。失敗すると落ち込むし、悔しいし、逃げだしてしまいたくなる。でもその一回の失敗でアナウンサー人生がすべて終わるわけではきっとない。
 次にチャンスが来るときに備えて気持ちを立て直し、反省と準備をし、もしも次のチャンスが来た時には確実にそれをつかみ信用を得ることを考える方が、アナウンサーとしての「勝ち」には近いような気がした。アナウンサーに勝ち負けはないが、アナウンサーとして成功するにはそう考えることが大事なのかもしれない、とまだ1年しかこの仕事をしていないながらに感じた。
 プロ棋士まで夢見てやってきた囲碁が、何事においても自分の軸になっていることを感じられた瞬間だった。

 ◇辻 沙穂里(つじ・さおり)1994年(平6)5月17日、東京都出身。慶応大卒。18年、MBSに入社。6歳で囲碁
を始め、小学生でアマ6段に。全国高校囲碁選手権女子団体で優勝した実力者。担当番組は「痛快!明石家電視台」「ミント!」など。

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