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電動リール高速巻きでイナワラ大フィーバー 夏の夜に2~3キロ級ヒットまたヒット 上越市・いとう釣具店

[ 2024年8月28日 04:30 ]

良型のイナワラを手にし笑顔の椿さん          
Photo By スポニチ

 【釣り新鮮便】新潟県上越~直江津沖で2~3キロの“イナワラ”が活発に釣れている。ブリの若魚・イナダとワラサの総称で、今季は魚影も濃く、大型への期待も膨らむ。その上、夜釣りなので日焼けの心配なし!期待を胸に、暗い海を目指した。(バリバス・フィールドスタッフ 後藤 賢治)

 乗船したのは上越市・いとう釣具店と提携する第二八坂丸。午後5時に出船し、約30分で有間川沖に到着した。午後6時ごろにポイントが決まり、アンカーをセットした竹内敏幸船長が「どうぞ」と合図。仕掛けを投入する。

 使用するのはオマツリや擦れにも強いバリバス「船PEX8」6号、サニーカゴ大の下に胴突5本バリ、幹糸30号、ハリス26号、オモリ300号、付け餌はイカの短冊(15センチ)というゴツさ。これも大物を仕留めるためのものだ。

 周囲が暗くなると、集魚灯の光に小魚がどんどん集まってくる。そんな様子をぼんやり眺めていると、あっちこっちで大サバ、サゴシ、キジハタなどが釣れ始めた。釣友の埼玉県鶴ケ島市・山本喜久二さん(68)に大きな当たりがあり、竿が満月状態に。上がってきたのは2~3キロのイナワラ。しかもダブルでのゲットとなり「刺し身もいいけど、しゃぶしゃぶポン酢で食べるのが楽しみです」と笑顔。それが合図となり、船内のどこかで竿が曲がっている状態に。イナワラ・ラッシュが到来した。

 長野市の竹元恒夫さん(85)が釣り上げたのは3キロ級。「青物と引っ張り合いに夢中になり、若返りますよ」とニンマリ。ところが今度はサメの猛攻撃に見舞われ、次々と仕掛けが切られる始末。打開策はないものか…と見回すと、ヒットしたら電動リールを高速で巻き上げる釣り人の姿が。この妙案、頂きだ。「4回連続でサメに仕掛けを切られましたが、何とか5匹を釣ることができました」と話すのは、大の釣り好きという横浜市の椿裕子さん(52)。神奈川県鎌倉市で経営する海鮮スナックでは、自ら釣った魚をお客さんに提供しており、今回の遠征は食材の“仕入れ”も兼ねている。週に2、3回は釣行するほどハマっているそう。

 筆者は計9匹。竿頭は15匹とまずまずの出足。竹内船長は「水温が下がるまでサメに邪魔されますが、今季も良さそうな雰囲気です」と太鼓判を押す。15ポンドクラスのロッドに大型の電動リールで、当たりがあったら高速でガンガン巻き上げれば、サメ対策はバッチリ。大物釣り師を熱くするイナワラ・フィーバーを体感しよう。

 ≪10キロ超再来を≫サメを寄せ付けない高速巻きで狙っていたのは、長野県飯綱町の風間行男さん(80)。3キロ級を手にしたが「昨年の暮れは一晩で10キロオーバーを8匹釣りました。今年の年末も再来を願いたいです」とやる気満々だった。

 ≪お薦め“ピリ辛ユッケ”≫イナダ・ワラサをおいしく食べよう。東京都青梅市の居酒屋「とんや亭」の大将・吉野太一さんお薦めは「簡単おいしい、イナワラのユッケ」。(1)魚を3枚におろしてサクにして、300グラムを細切り(0・5×3センチ)にする(2)キュウリ(1~2本)、ネギ(中1本)を千切りする(3)タレはコチュジャン、しょう油、砂糖、日本酒各大さじ1、ニンニク(1粒分をすりおろす)(4)ボウルに(3)と(1)を入れよく混ぜ合わせる(5)小皿に(4)と(2)を盛り付け、中央に卵の黄身を添えて、周りにヒマワリの種を散らせば完成。試食した客は「刺し身とピリ辛のハーモニーが素敵。ビールに凄く合う。丼にしても最高ですね」と大絶賛だった。

 ▼釣況 上信越地区東日本釣宿連合会所属、上越市・いとう釣具店=(電)025(544)1173。出船は午後5時と同11時。乗合料金は1万円。この方面へは直江津・えびすや釣具店=(電)025(543)8316からも出船中。

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