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“神”に届かずカワハギ8匹 「10号で称号」船長の言葉でハッスルも デジタル魚拓DGS葛西代表が釣行

[ 2023年3月1日 07:30 ]

竿頭となった“神”斉藤さん(中)を囲みポーズを取る筆者(右)、小菅裕二船長(左)、結香船長
Photo By スポニチ

 【釣り日和】青年実業家が語る「釣りビジネス」。デジタル魚拓DGS代表の葛西翔吾が訪れたのは神奈川・小網代の丸十丸。同釣り宿の看板、カワハギ船に乗り込んだ。

 「刻石流水」(こくせきりゅうすい)…受けた恩義はどんなに小さなことでも心の石に刻み、人に施したことは水に流せ…といった意味の言葉ですが、私が「尊敬・誠実・感謝」と同じぐらい大事にしている言葉です。

 ビジネスの基本は、取引先や協力企業、個人の方々に「刻石流水」の気持ちで、施されたら施し返すことを常に意識しています。

 乗船した丸十丸は、名物船長・小菅裕二さんが舵(かじ)を握り、キャバクラ勤務から転身した次女の結香さんが中乗りを務めます。

 ポイントは航程10分の小網代の水深10~30メートル。仕掛けは、集魚板に25号ホワイトシルバーのオモリ、胴突4本バリ。開始から船中ポツポツと型を見る中で、私は1時間後にようやく1匹目をキャッチ。ファーストフィッシュの見せ場を失った焦りから慌てて巻いていたところ、船長から「巻き上げる時は品良く、お上品に巻くんだよ!」と熱い指導。そこで、この日のテーマを「品良く巻き上げる」に定めました。

 「品位」はビジネスでも非常に大切。特に大企業とやりとりする際には、品位がないと相手にしてもらえません。

 オモリを叩いたり、ゆっくりした誘いを織り交ぜて試行錯誤していると、昼前ぐらいから自分の“勝ちパターン”にハマり、22~23センチの良型がコンスタントに釣れはじめました。正午過ぎに6匹まで釣ると、船長から「小網代沖で10匹釣ったら“神”の称号を与える」と言われ、後半はさらに気合が入ります。しかし当たりは増えたものの餌を取られる回数も増え、結局8枚でフィニッシュ。神の称号までには、まだ修業不足でした。

 この日の竿頭は栃木県宇都宮市から4時間近くをかけてやってきた斉藤拓さん(41=会社員)で16匹の釣果。しかもアジングロッドでの釣果でした。釣り歴30年、カワハギは年3回ほど釣行するといいます。オモリを常に底に着けてたるませる「マイナステンション」で、大きく上下を意識して誘っていたそうです。

 その技術もさることながら、話していて非常に品位と誠実さを感じ、船長が言う“神”の称号にふさわしい方でした。

 帰り際「釣り仲間にデジタル魚拓の宣伝をしておきます」との気遣いまでいただき、まさに「刻石流水」の精神を持つ方でした。

 ▼刻石流水 語源は仏教の経典で、「懸情流水 受恩刻石」からといわれる。「情けを懸けしは水に流し 恩を受けしは石に刻むべし」。スーパーボランティアの尾畠春夫さんも座右の銘としている。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、小網代・丸十丸=(電)046(881)0100。出船8時。乗合8000円(餌別)。

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