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コイだバスだ!!歓喜の管釣り作業

[ 2022年11月20日 07:09 ]

まさかの巨ゴイを仕留めた瀬野さん。この後バスもストライパーも釣り上げた。
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】晩秋から再びシーズンインしたトラウトフィッシングも相変わらずの人気を博しています。ここ「宮城アングラーズビレッジ」も10月下旬にはバス営業を終了し、トラウト営業に切り替わりました。宮城といってもあの東北の宮城県ではありません。群馬県の前橋市郊外の旧宮城村です。

 宮城アングラーズビレッジには池が3つあり、今の時季は真ん中の池はトラウトを放流、入り口に近い下池にはバスやストライパー(シマスズキ)がずっと放置された状態でいます。下池は追加放流もなく、餌は与えられるものの野池状態になっています。もっと寒くなって水温が下がると温暖な気候に育つ彼らはおとなしくなりますが、小春日和のような暖かな天気の日には活性が高く、ルアーやフライにヒットします。この池にはアメリカナマズもいるのですが、バスたちよりもさらに低温に弱いため、冬はよほどのことがない限りヒットしてくれません。

 今回は寒ければマス、暖かければストライパーという2段構えで出かけましたが、暖かかったので混み合うマスエリアを避けてバス釣りをしました。

 開始早々、同行者の瀬野泰崇さんに巨大魚が掛かりました。ペレットを模した釣り場オリジナルのナベピンポンというルアーにヒットです。その魚は5分ほどの攻防でラバーネットに。なんと80センチを超えるコイでした。スタッフのなべちゃんこと宮田朋也さんの話では、餌用に投入した稚ゴイたちの一部が生き残り巨大化しているとのこと。今ではこのコイを狙うお客さんもいるとか。

 続いて渡辺正博さんのフライにも70センチオーバーのコイ。両人ともコイの自己記録更新で大喜びでした。

 しかし私はコイは多摩川で釣ればいいと、目標のストライパーを狙います。餌として放流されたコイやウグイを食べているので、ミノーも有効です。ブラウニーというフローティングミノーを全速力でリーリングしていると、グーンと重くなるヒットがあり、それは35センチほどのブラックバスでした。

 全員で何匹かのバスを楽しんだ後、PEラインのタックルに変更し、ボトムを探ることに。マジックワームという生分解性のソフトルアーを沈めているとラインが「ツン」と小さく引き込まれる当たりがあり、合わせると強烈な引きが伝わってきました。まさかと思いましたが、もう釣れないと思っていたアメリカナマズでした。

 そうこうしているうちにペレットタイムが始まり、活性の良い魚たちが水面で捕食しています。ここで「チャロスケ」というルアーにやっとストライパーがヒットしました。同行者たちもフライでヒットさせています。平均サイズは45センチぐらいですが、連発です。そんな時に60センチオーバーも可能性があるので気が抜けません。

 コイを釣った渡辺さんもフライで大物をヒットさせましたが、残念ながら切られてしまいました。悔しがる彼に「ここは“管釣り”だからトレーニングと思えばいいですよ」と次への大物に期待を持ってもらいました。最終的には全員が大物を釣り上げましたが、バラシも多く、まだまだ大物釣りの修業は続きます。(東京海洋大学客員教授)

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