×

1メートル超タチウオ連発で“ちむどんどん” 朝ドラばり胸躍る大物天国

[ 2022年7月23日 07:07 ]

125センチのスーパードラゴンを上げた松井さん
Photo By スポニチ

 【ココが一番!】東京湾の夏タチは今が盛り。デキと呼ばれる小型交じりで、もっとも数が伸びる時。そんな中、1メートル超級に焦点を絞ってテンヤで狙う船も。乗船した八景・鴨下丸ではこの日、「F6」――指幅6本のスーパードラゴンが飛び出した。 (スポニチAPC 林 悠二)

 誘いを掛ける竿先の抵抗が一瞬フワリと抜ける。タチウオが餌をくわえたシグナルだ。ここで躊躇(ちゅうちょ)せずに、大合わせすることがキモ。

 “ギュギューン”と竿が立たず反対に引き込まれる。間違いなく相手は大物。巻き上げるにも半端ない力で抵抗を繰り返す。額の汗を拭って攻防が続く。

 やりとりを重ねるうち、水面下に身をくねらせながら銀箔(ぱく)の魚体が浮上。感激の1匹は優に110センチを超す大物。身切れ、合わせ損ないと辛酸をなめた2連敗からの白星だった。

 このタチウオ、天ビンやルアーなど好みで狙える。だが、大型主体となるとテンヤが圧倒的に強い。130センチ超級も出るなど実績を上げている。鴨下丸は型で勝負のテンヤ船と、女性やビギナーにも手軽に楽しめる天ビン狙いの2船態勢。

 「釣果は数えるほど。でも掛かればどれも1メートル以上」と胸を張る高山将彦船長。

 テンヤに20センチ級のマイワシをセット。スタートは走水沖の60メートルダチ。さすがタチウオ銀座。周囲に大きな船団がいくつもできていた。

 「55~58メートルで」。船長の指示ダナは海面から。魚探反応を追いかけ、次々とピンポイントで指示を出す。遊泳層を徐々に誘い上げながら当たりを待つ。早速、右隣の2人が特大を上げた。大きな餌には大物。どちらも120センチ級だ。

 立て続けに3匹上げたのは横浜市の高津康さん(47=飲食業)。宿の常連でこの釣りの名手でもある。「今日は小刻みで速い誘いに乗ってきます」との情報。

 ストライク!大声で叫びリーリングに入ったのは埼玉県川口市の松井俊治さん(43=建築業)。タチ狙い5回目。「今回も高津師匠のアドバイスでゲットしました」と笑顔。同行した釣友で埼玉県三郷市の蛭田賢司さん(45=運送業)も後を追い大物を取り込んだ。

 「タナが上がった。45~50メートル」「下がったよ。50~60メートル」――刻々と変わる指示ダナ。それに合わせて誘うと確かに当たりが出た。

 この日、9人が狙いトップは高津さんの11匹。次いで松井さん5匹。テンヤ2回目の筆者は、途中下車されたり身切れを繰り返し4匹でストップ。とはいえ、どれも1メートル超の大物。“ちむどんどん”の一日となった。

 <決め手>当たりは3つ。(1)誘いを掛けている間に、テンションがフワリと消える。(2)いきなりグン!と引き込む(3)食い上げ。どの場合も魚信を感じたら即大合わせ。ドラグはきつめに絞っておく。緩いと合わせが利かずバレのもと。掛けた後、引きに合わせてドラグ調整しながら取り込む。当たりダナはほぼ決まっている。食ったタナの数字を覚えておき、次から集中的に狙う。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、八景・鴨下丸=(電)045(781)8410。乗合は午前7時20分出船。料金は餌付き9000円。女性、中学生以下は5000円。予約制。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る