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カサゴ“ホルモン”無骨でも“放るもんか” 煮こごりで酒のアテにすると珍味

[ 2022年6月21日 07:13 ]

良型の一荷も                               
Photo By スポニチ

 【一釣一品 食べま専科】カサゴの“ホルモン”を食す。内臓ね。肝と胃袋。酒のアテにすると珍味だ。腰越・飯岡丸のカサゴが好調なので、銘柄を考えつつ腰を上げた。 (スポニチAPC・町田 孟)

 武骨なやつ。顔つきも決して今はやりの、のっぺり二の線じゃあない。体はずんぐりでも固太り。これが案外モテる。まっ、個性派ってことだろう。

 ラグビー日本代表でもいたでしょ?めったに笑わない戦士。それがかえって人気を呼んだものね。なんでも美女を射止めたというじゃない。男の魅力は上っ面じゃなく腹のうち。そう、カサゴも青物に比べりゃきれいだ。

 ホルモンの由来は諸説ある。本来牛・ブタなどの内臓は捨てるもの。で、「放るもん」から転じたというのが一番はまるナ。

 【釣戦】大型が狙える湘南カサゴ。久々なので調子がイマイチ。三浦公士船長=写真=の言葉を反すうしてみる。「タナは拳2つか3つ分上に。根掛かりに気を付けてやって。待って、待ってですよ」。当たりは出た。しかし、体が我慢できない。3回も歯形のついたイワシを回収する羽目に。「そーっと聞き合わせするのもいいよ」。こらえましたよ。ヒラメ40ならカサゴ30くらい。

  早撃ちは何事もダメだな。ムフフ。後半やっと感触が戻った。大型には嫌われたけれど数でカッコはついた。

 【クッキング】肝をそーっと取り出し水にさらす。次に胃袋。ゴムのような感触で中には未消化の残骸が残っていたりする。しごき出して表裏をしつこく塩でもむ。臭みやヌルを取り水洗い。

 各部位とも小さいので匹数を稼いでおくこと。肝は軽く湯通し。胃袋は湯がいて同じような大きさに切りそろえ、好みの甘辛さで一緒に煮る。冷蔵庫に半日置いて煮こごりにするとオツだ。今回、塩焼きは脇に回ったが一緒に食卓へ。

 家人怒る。「下戸なのに酒のさかなが主役だなんて。歯が悪いし胃袋のコリコリなんかちっともうれしくない」。クワバラクワバラ、放り出されちゃう。

 ○…「スポニチ読んでるよー」。うれしい一言をかけてくれた土井利明さん(78=東京都狛江市)が大型をバンバンモード。独自の仕掛けを持参。上から1メートルに70センチの枝。さらに80センチ間隔を空けて50センチの枝。ハリスは2.5号。丸オモリで捨て糸15センチ。「長い方がいいよ。ホントはヒラメ、メバル用に作っているんだ。混んでいる時は気を使う」。自慢の“土井式”で大メバル、60センチ級のマゴチまで仕留めた。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、腰越・飯岡丸=(電)0467(31)1560。午前6時半出船。乗合料金9500円(餌、氷付き)。

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