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関東地方主要河川で解禁 低調スタートも天然遡上豊富 右肩上がりだ

[ 2022年6月2日 07:16 ]

那珂橋周辺で竿を出す釣り人。「鮎の那珂川」ののぼりが風にはためく                               
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 【2022アユ】関東地方の主要河川で1日、アユ釣りが解禁した。栃木県内を流れる那珂川では、前週の大雨による増水と低水温の影響でアユの追いはいまひとつ。一方、山梨県桂川、神奈川県内の河川は好調な滑り出しとなった。(笠原 然朗)

 ◎那珂川(栃木県)

 大田原市、那珂川町などの那珂川北部漁協管内では約600人が入川。週日ということもあり前年よりも少なかった。晴天も午前9時頃の水温は15度を下回り、アユの追いは低調。正午までに11~12センチの放流魚が平均で3、4匹。黒羽地区の観光やな上流で10時半頃までに80匹釣った人もいたがこれはテンカラ釣りの釣果だった。

 今季の那珂川は天然遡上(そじょう)が多く、最初に確認されたのが茂木地区のテイテイ渕付近で3月7日。「例年より5日ほど早い」と同漁協の薄井一郎組合長(79)は話す。「天然アユの川」として人気が高い那珂川の面目躍如。漁協ではさらに4月上旬から6~10グラムの稚魚を10回にわけて約46万匹放流。これらは冷水病に強い那珂川系統のほか和歌山県の七色ダム系統の0・5グラム前後の稚魚を県内の種苗センターで育てたもの。

 準備万端で迎えるはずの解禁も、前週の大雨による増水で、アカが流され、例年になく多い山間部の残雪による雪代の影響で水温が低くこの日はオトリを追わなかった。

 通称「町裏」の那珂橋下で竿を出していた日光市の林和美さん(80)は、午前11時半までに10~14センチを8匹。アユ釣り歴は50年。「週1回は上る」という霧降高原・キスゲ平園地にある1445段の階段で鍛えた足腰で流れに立ち込み竿を出す。

 「解禁は毎年、楽しみにしています。いまは無理をせず安全第一」と言いながらも、かくしゃくとした身のこなしで釣果でも周囲を圧倒していた。

 7月3日には女性限定で、第5回「那珂川レディース鮎釣り大会」を開催。例年、その頃には放流・天然魚が交じって活発にオトリを追う。

 ◎桂川(山梨県)

 早朝の気温は18度。水温は14度。入川者約2500人を集めてスタート。平均30匹、最高で100匹超の人も。サイズは15~20センチ。相模原市の望月正巳さん(69=自営業)は鳥沢地区で竿を出し、午前中で41匹の釣果。

 ◎相模川・中津川(神奈川県)

 両河川合わせて約450人が入川。早朝の気温は肌寒く18度。水温も18度。天然遡上アユを中心に相模川では10~15センチが10~30匹、中津川では同サイズを30匹以上釣り上げた人も。筆者は田代運動公園前の瀬に入川し、3時間で10~18センチを15匹釣った。魚影は濃いがアカ付きがいまひとつ。今後の日照、水温上昇で釣果も上向きそう。

 ◎酒匂川(同)

 下流の小田原地区から松田、山北地区までの入川者は約500人。3地区のサイズは7~16センチで釣果は最高で18匹。ドブ釣りでは30~140匹と好釣果。天然遡上が多く7月からは好釣果が連発しそうだ。(スポニチAPC 諏訪本 修三)

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