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甘~い生き造りはイカが?! イカ~ん!!サバの猛攻乗り越えゲット

[ 2022年4月4日 07:25 ]

食欲が勝って良型をゲットした筆者
Photo By スポニチ

 【富士村彩花のあやかりフィッシング】各地でヤリイカが釣れている。モデルで釣りガールの富士村彩花が向かったのは太海・幸昌丸。最近、ハマっている釣り物で腕試し。そして究極の楽しみも見ーつけた。

 「しまった、ワサビを忘れた」

 まず乗船時に思い出したのがこれ。次に襲ってきたのは激しい後悔の念。

 前回、鹿嶋沖でのヤリイカ釣り取材はかなり真剣に取り組んだので、今回はのんびり楽しむつもり満々で来ている。もとい、食べるつもり満々で。

 「どなたかワサビをお持ちではないですか?」と常連さんに聞いて回りたかったけれど、初乗船でおかしな人だと思われそうで、やめた。

 白浜沖の様子がイマイチとのことで勝浦沖へ向かうことに。最近すっかりイカ釣りにハマってしまった私。この日のために自作した直結仕掛けを携えて、いざ出船!

 しかし、この先に待ち受ける試練をこの時はまだ知る由もない…。最初の投入からその時は訪れる。

 仕掛けが下に落ちていかないほどのサバの猛攻。「ヨッ!待ってましたー!」とばかりにプラヅノに猛アタックを仕掛けてくる。右も左もサバ、サバ、サバ。

 直結仕掛けにもガツガツ来るくらいだから、ブランコ仕掛けの人はかなり苦しそう。

 一方の直結も大苦戦。せっかく乗ったイカが巻き上げている途中でフッと突然いなくなる。おかしな二枚潮のせいで、潮と潮の間で糸がたるんでイカがバレてしまうのだ。

 落とすことも上げてくることもできないこの状況、いったいどうすれば!?

 ツノの本数を変えてみたり、巻き上げスピードを変えてみたり、試行錯誤しながらポツリポツリ拾い釣り。

 「今日はまったりのんびり~」なんて悠長に考えていたものだから、予想外のシビアな展開にこれはイカ~ん!な状態。

 しかし、私は今回の目的を忘れてはいない。今日こそは船上で生き造りを食べながら優雅に釣りをするのだ!こんな状況だからこそ、あえて心にゆとりを持ちたいところ。

 善は急げ。バケツから手頃なサイズのヤリイカを取り出してまな板へ。まな板の上のイカ。コイと違って暴れ回る。イカだって必死だけれど、こちらも必死。ブシュブシュと水をかけられながらも、なんとか生き造りの完成!

 つい今しがたまで海で泳いでいたイカ。透き通った身がキラキラと太陽に照らされて輝く。美しく、はかなく、尊い。ひとつの命をいただくことに感謝しながらゆっくりと口へ運ぶ。まさに天にも昇る心地。房総の美しい海を眺めながら、甘くておいしいイカを食す。

 この味は、きっとこの瞬間でしか味わえないのだろう。

 ◯…「この数日は潮の影響でちょっと難しくなっちゃったけど、次の日にどうなるか分からないのがイカの面白さでもあるよ。また遊びに来てね!」と浜崎貴史船長。船長をはじめ、親方、女将さん、常連さんたちもとても温かい幸昌丸。ぜひまた遊びに来たいオススメの船宿さんです!鴨川の街には温泉施設も多いので、釣り終わりにゆっくり温まって帰るのも良いですね。

 ◇富士村 彩花(ふじむら・あやか)1988年(昭63)生まれ、北海道出身。慶大環境情報学部卒。モデルとして活躍中。趣味は釣り。最近ハマっている釣りはルアーマゴチ。

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