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いきなりヤマ場ヤマメ20匹 キャッチ&リリース 多摩川解禁!!ルアー投じ

[ 2022年4月3日 07:16 ]

ルアーでヤマメを釣り上げた筆者
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】多摩川の解禁に行ってきました。羽村堰(せき)よりも下流の多摩川本流は秋川漁協の管轄です。このエリアでは解禁日、そのほか1日ある放流日に限り、ルアーフライエリアと餌釣りエリアを設けています。羽村大橋下の堰の間を網で仕切り、エリアを分けています。ルアーは下です。過去に何度もルアーと餌釣りのトラブルがあったからだと聞きます。餌釣り区間に4000匹、ルアー区間に1000匹放したそうです。

 放流魚ですからよく釣れます。そこで私はガチな釣り具ではなく、30年以上前のいわゆるオールドタックルを使って遊ぶことにしました。

 いよいよ解禁という2分前、怒鳴り声が響きました。どうやら餌釣りの人が場所取りでもめているみたいです。周りが注目する中「向こうへ行け○○野郎」と罵声も飛び交い嫌な雰囲気になりましたが、釣りが始まるとすぐに収まったようです。

 私もルアーをキャストするとすぐにヤマメが掛かりました。これを生かしビクに入れます。何匹か釣ってロッドを替え、今度はベイトキャスティングでトリコロールミノーを投げて釣りました。魚が小さいので道具はなんでもいいという感じでした。全ての道具で合計20匹ほど釣った後、生かしておいたその魚たちを堰の下へ放流しました。ここならもしかして釣られずに成長できるかもと毎年行っています。

 この解禁エリアは堰と堰に囲まれた閉鎖水域なので解禁日にルアーやフライで釣られた魚がリリースされても、翌日以降、餌で釣られて殺されます。

 当日も餌釣りエリアは殺して持ち帰る人が血走った目で釣りまくっています。命に感謝して食べると言えば美しい言葉ですが、そういう教育的な言葉がみじんも感じられない恐々とした状況でした。

 日本の渓流釣りの文化だという人もいます。「放流したのだから他の人に釣られる前に俺が釣る」「根絶やしにしてやる」という人もいます。私たちと釣りや魚に対する考え方が全く違う人たちです。

 すると私の前に内臓が流れてきました。上流を見るとすぐ上で釣った魚をさばいて内臓を川に捨てている人がいました。もちろんこれは生ゴミの河川投棄です。もちろん違法です。漁協の監視員が近くにいたので注意してほしいとお願いしましたが「私が言う立場にない」と断られました。そこで私が注意しましたがやめてくれません。「何か文句あるか?」と逆ギレすることもなく、淡々と魚をさばきます。これ以上抗議したら私も不愉快になるのでその人が帰るまで釣りを中断し、夕マズメにフライで数匹釣って帰路に就きました。

 漁協幹部に聞くと「ここは移動釣り堀みたいなものだから仕方ない。そしてアユ放流までにヤマメやマスは全て釣り切ってほしい」とのこと。こういう運営の仕方もあるのだとまた一つ新たな知識を得た日でもありました。(東京海洋大学客員教授)

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