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2年ぶり“再会”良型メジナ 伊豆七島・神津島で強烈な引き満喫

[ 2022年3月27日 07:06 ]

良型メジナを釣り上げた筆者。堂々とした魚体だ
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】「大型メジナを狙いに行かないか」と、北里大学の先輩でライターの長岡寛さん(「釣りエサのひみつ」著者)からお誘いを受けました。

 場所は伊豆七島の神津島です。その先の三宅島へは海底調査で20年以上通っていたのですが、コロナ禍で2年間休止していました。それで私にとっては2年ぶりの磯釣り。目標は50センチ、2キロオーバーのメジナ(口太)です。

 静岡県下田市から高速艇で1時間半ぐらいで到着。海が悪かったので船酔い気味でしたが、磯に上がるとすぐに回復。朝食をとってからゆっくり釣りを開始しました。乗った磯は入江の中で波も穏やか、今回は尾長と呼ばれるクロメジナがターゲットではないのでそういう場所を選んだのも正解でした。

 午前7時半の開始直後、長岡さんにいきなり40センチオーバーがヒット。久しぶりに見るメジナでした。

 私にも続いてヒットがありましたが、物凄い引きで、磯際を走られ、ハリスを切られてしまいました。歯が鋭い尾長だったかもしれません。いきなり強烈な引きが来たので「淡水とは違って海の魚は凄いな」と感心し、仕掛けを作り直して投入するとまたすぐヒット。2年ぶりのメジナに出合えました。

 このあとも40センチ前後のメジナが連発。ウキは尾長と違って秒速で消し込まれませんでした。「彩ウキ」のトップが沈んでそのままでした。つまりほぼ居食いです。この時合わせないと掛かりません。ヘラブナほど微妙ではありませんが、ウキが入ったらすぐに合わせ、ヒットを得ました。

 日が高くなって来ると、水中がよく見えるようになりました。餌取りと言われる目的外の魚たちも多数います。せっかくハリ掛かりして強い引きがきたとしてもイズスミだとがっかりです。尾長もよく引きますがサイズが今釣れているメジナよりもやや小ぶりで、もっと大型を、とぜいたくになります。

 たまに掛かる大型イサキはおいしいのでキープしました。

 時間はゆっくりと流れていき、餌釣りに苦戦しながらのメジナ釣りは楽しいものでした。バラしたり切られたりも多かったのですが、磯を飛び回れた若かりし頃の俊敏さがないので仕方ありません。

 日が陰った午後、長岡さんに強い引きが来ました。彼の巧みな攻防でネットに収まったのはこの日最大の47センチでした。重量を量ると1・58キロありました。

 私にも43センチがヒットして大物の予感でワクワクしていました。磯上がりの時間が近づき、そろそろ片付けなければという頃、ウキが少しだけ沈みました。抑え込むようなあたりです。餌取りかなとも思い半信半疑で合わせてみるといきなりギューンとロッドが締め込まれました。

 今日一番の引きです。朝一で切られたのと同じような強烈さでした。ロッドを思い切り立て、走りを制御しました。根に入られたら切れるので、ドラグを出さないようにスプールを抑え耐えました。まるでのべ竿釣りのようでした。糸は切れることなく耐えてくれました。

 長く感じられましたが時間は多分1分ぐらい。魚が水面に浮き上がり、これは慎重に長岡さんがすくってくれました。サイズは47センチ。1・48キロでした。ブルーアイがとってもきれいなメジナでした。(東京海洋大学客員教授)

 ◆使用タックルなど 竿=がまかつ「がま磯アテンダー22―53」、リール=ダイワ「トーナメントZ2500C」、ライン=サンライン「磯スペシャル」2号、ハリスは同「Vハード」3号です。ウキは長岡さんが作っている「彩ウキ」という棒ウキを使用。ハリはがまかつ「がま磯」9号。餌はオキアミ。

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