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人生初キロアップ アオリイカ 頭の中でお坊さんが鳴らす木魚のリズムでシャクリまくり

[ 2021年12月18日 07:11 ]

ついにキロオーバーの本命を釣り上げた
Photo By スポニチ

 【富士村彩花のあやかりフィッシング】モデルで釣りガールの富士村彩花が挑んだのは相模湾のアオリイカ。平塚・庄三郎丸で竿を出した。難敵相手に修業のような時間…。だが釣れれば喜びも格別だ。

 思えばアオリイカに縁がない。

 昨年は3回ティップランに行くも完敗。今年はオカッパリに初挑戦、しかし横風にやられて撃沈。スミイカやマルイカは得意なのに、なんでかアオリイカだけは相性が悪いのよね。ならば今度はシャクリだ!と懲りずに挑戦。

 この釣り方はとにもかくにも一にシャクリ、二にシャクリ。餌木を投入して仕掛けをなじませたら、4秒に1回のペースでひたすらシャクリ続ける。

 4秒に1回である。つまるところ、1時間に900回。7時間船に乗っていれば単純計算で6300回。もちろん移動の時間もあるからこんな数にはならないけれど、間違いなく1日数千回はシャクることになる。気合と忍耐の釣りになりそうな予感。

 丸一日、秒数を数えながら釣るのもなかなか大変なので、頭の中にお坊さんを1人生み出してみた。お坊さんがポクポクと良いテンポで木魚を鳴らす。

 ポクポクポク…木魚のリズムに合わせてシャクっているとついにその時が来る。

 シャクリが突然、ドンッと何かの壁にぶち当たったかのように勢いよく止められる。

 ポクポクとシャクリ続けること数時間、待望のアオリイカの当たり。あまりに唐突。お坊さん、大慌て。

 アッと思ったその一瞬のためらいで、イカが餌木を離してしまった。

 くうーーーーっ!悔しい!そうなんです、油断大敵。一回一回のシャクリをボーッとこなしてはいけない。

 都度「今回この一手でイカが乗る!」という緊張感と集中力を持ってシャクることが大切なのである。

 気持ちを切り替えてシャクり続けていると…ポイントを替えた先でまたもチャンス到来。シュッ!とシャクリ上げた瞬間に、竿が、よもや真っ二つに折れてしまうのではないかと思うほど、勢いよくドーン!と曲がった。

 頭の中のお坊さんが木魚を投げ出し、ドラムを叩きだす。戦闘開始。何が何でもあげるぞー!

 ゴウン、ゴウン、とトルクのあるアオリイカの引き。その力強さに王者の風格を感じる。

 ただでさえ一日を通して当たりの少ない釣りだから、絶対にこの一匹を逃すわけにはいかない。どうかバレませんように。祈るような気持ちでゆっくり巻き上げてくる。スーッと水面に姿を現したのは、なんと人生初にしてキロアップの良型!

 これまで何度挑戦しても手にすることができなかったアオリイカ。庄三郎丸で、ついにメモリアルな一匹と出合うことができました!

 ◯…夫婦で乗船していた八王子市の山田知子さんは良型を含めて7匹で竿頭。アオリ歴10年以上という名人。上達のコツは「とにかく一生懸命シャクること!小さくてもいいから、鋭くね」とのことでした。

 ◇富士村 彩花(ふじむら・あやか)1988年(昭63)生まれ、北海道出身。慶大環境情報学部卒。モデルとして活躍中。趣味は釣り。最近ハマっている釣りはルアーマゴチ。

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