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黒赤競演ムツまじく “宝石リレー”に笑顔キラリ

[ 2021年12月11日 07:23 ]

高橋さんはアカムツを釣り満面の笑み
Photo By スポニチ

 千葉県鴨川沖では、「深海の宝石」と呼ばれる超高級魚のアカムツが好調。この地のアカムツはデカイことが特徴。釣行当日は、クロムツとリレーというから迷うことなく吉浦・渡辺丸に乗り込んだ。(国友 博文)

 舵(かじ)を握る渡辺英雄船長は、アカムツ釣りのパイオニア。道具や仕掛け、釣り方が確立されて幻の魚が手軽に楽しめる。

 「あー楽しかったという釣りを目指します」と優しい船長だ。早暁、まだ暗い中の釣りはなぜかワクワクする。まずはお土産確保のクロムツ釣りからスタート。鴨川沖水深100メートルをフラッシャーサビキで狙う。このお土産がうまいのだ!150号のオモリが着底したら、誘い上げればゴン!と紅一点、大田区の篠崎和代さん(45=会社員)にヒット。「今日は釣れた魚で宴会予定です」

 スロージギングで参加の中央区・大嶋洋司さん(42=会社員)の竿も曲がる。

 「大阪から越してきました。これが房総半島最初の魚です」とガッツポーズ。明確な当たりが手元に伝わったら、さらにゆっくり巻き上げて追い食いを狙う。鋭い歯には、優しいやり取りがコツだ。 状況次第で50センチ級も顔を出す。お土産確保を確認したら、次の本命、アカムツにチェンジ。ここは40センチオーバーの実績が高い。胴突2本バリには、サバの切り身とホタルイカの抱き合わせが一般的。イカ短やサケのハラス、ヒラメの皮干し、そしてワームなど餌の工夫も楽しい。

 水深は260メートル。船長の合図と同時にステージマイクほどの200号オモリを前方に投げ入れる。竿先の変化に集中してオモリの着底を確認したら、素早く糸フケをとる。オモリが海底を突くか離れるかの位置(ゼロテンション)をキープする。当たりがなければ、ゆっくり竿を誘い上げて餌をアピール。そして、ゆっくり誘い下げたら「クン!グン!」と足立区の高橋義信さん(53=会社員)の竿が曲がる。

 時折、見せる強い引きを楽しむと海面が赤く輝く。アカムツだ!

 「誘って掛けた時がたまりません。今日は刺し身でいただきます」と周囲からも大歓声。そして、前方から大きな浮遊物。引き揚げたら6キロ超のクロムツだ。「漁船から逃げたかね」と船長も目を丸くする大物。これから水温が下がると、魚が深場に落ちてまとまり、メタボアカムツのチャンスです。

 ◆渡辺船長からのアドバイス アカムツは誘いまくるジギングでも釣れます。アカムツ=誘い。「誘って食わせる。釣れたではなくて釣った!」がこの釣りの醍醐味(だいごみ)です。活性が高い時は早めの誘いが効果的です。底中心の釣りですが、5メートル上のタナで食うこともあるのでタナも大切。奥の深いゲームフィッシングですが、意外とあっさり釣れるから楽しいですね。

 ◆仕掛けに一工夫 ハリスには潮を捉えるマシュマロボールや浮力を抑えるフロートパイプが効果的。さらにアピール度抜群な、タコベイトやケミホタル、水中ライトも人気。アカムツやアコウは光を好み、クロムツやキンメは光を嫌うと船長。サバ対策など、アクセサリーなしのシンプルな仕掛けに軍配が上がることもある。自分の誘いで食わせよう!

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、吉浦・渡辺丸=(電)04(7096)0390。集合時間は午前3時半。乗合料金は午前船1万1000円、午後船1万円(餌のサバ切り身、氷付き)。ホタルイカ餌は1000円。

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