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肥ゆる秋 カワハギ肝パン28・5センチ 船長の指示で良型バンバン

[ 2021年11月12日 07:13 ]

“野生のカン”で良型を連発させた三嶋洸平さん
Photo By スポニチ

 【ガイド】年中釣れるカワハギだが、肝が大きく育った、でっぷり魚体を狙うなら今がお薦め。多少の不安は抱えたままではありますが…上向き調子の小網代・丸十丸から出船した。(久世 明子)

 惜しまれつつも今季限りで引退したプロ野球・元ロッテの鳥谷敬氏、元日本ハムの斎藤佑樹氏。ともに会見では「ずっと苦しかった」と話したのが印象的だった。両者が受けたプレッシャーは、想像を絶する苦労があったのだろう。記者も苦しみの真っ最中。本ガツオ、ヒメマスと連敗中でタイトルの「“ガイド”になってない」との上司の冷たい視線が刺さる。

 出掛けた小網代沖には強敵キタマクラが大量発生中。当たり、引きもカワハギ似と紛らわしいのに、仕掛けをバチバチ切って逃げていく厄介モノ。既に6連発。落ち込んでいると「待っていてはダメ。攻めの釣りだから」と丸十丸の小菅裕二船長(62)がハッパ。

 ポイントは根が点在する砂地。オモリが着底したら、根掛かり防止のため10センチ巻き上げたところでツツツ…という当たり。またフグかと聞き合わせると「カンカン」という待望の感覚。カワハギだ。思わずニヤリ。慎重に巻き上げると23・5センチの本命は、ウワサ通りの肝パン。周囲で釣れていたワッペン級より一回り大きい1匹で、同乗者の目差しが心地良いぞ。

 その後は20センチ超がポツポツ顔を出し始め、カワハギ初挑戦だという北区の三嶋洸平さん(30=会社員)が25センチ級をゲット。釣り方を尋ねると「分からないです」。良型を連発させるので再びコツを尋ねると「分からないです。船長の指示通り底をトントンとゆっくり上げ下げしていたら来ました」と苦笑い。当日の最適リズムを“野性の勘”で解明したようだ。

 大きい~と注目を集めたのが、渋谷区の入交佐和さん(54=会社員)が上げた28・5センチの肝パン。カワハギ3回目で「大きいのは友人のイタリアン料理店で料理してもらいます。食べておいしいので釣りは楽しい」とニッコリ。

 結局、良型カワハギ3匹、キタマクラ15匹、激レアのホウボウ1匹と苦戦はしたが久々の本命魚ゲット。まだまだ引退はしません。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、小網代・丸十丸=(電)046(881)0100、出船は午前8時、乗合料金は8000円、餌代は2000円。アマダイ船も出船中。

 ○…「最近ハマっているんですよ」と助手として同乗した裕二船長の次女で“元キャバ嬢”の結香さん(24)が、ここ数年、話題の「神経締め」を船上で披露してくれた。細いワイヤを目と目の間にある穴から差し込み、背骨近くを通る神経を壊していく締め方で、成功するとカワハギの魚体がみるみる白色に。冷蔵でも日持ちするため、寝かせると「フグにも勝る味になる」(結香さん)のだそう。

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