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葛藤の末…「カットウ」でフグ17匹 船酔い、初めてのエビ餌、悪戦苦闘も竿頭

[ 2021年10月27日 07:11 ]

良型も釣れた
Photo By スポニチ

 【芸人が釣る!】吉本興業のお笑いコンビ「官兵衛」の伊藤貴之が訪れたのは鹿嶋・豊丸。狙うのはショウサイフグだ。微妙な当たりを取ってのカットウ釣り。葛藤の末に手にしたものは…。

 カットウ釣りは3回目だったのですが、今までは餌にアオヤギとしか使ったことがない中で、新たにアルゼンチンアカエビなる物にもトライすることになりました。

 仲乗りさんにエビ餌について聞いてみると、「エビの方が集魚効果はあるからエビ単体でもイイし、アオヤギとサンドしてもアリ!いろいろ試してみて!」と。

 これは「その日のパターンを見つけた者勝ちだな」とが然やる気が出ます!

 港から航程30~40分ほどの鹿嶋沖水深25~30メートル。大荒れの太平洋は伊達(だて)ではなく、気を抜くと体が船の外に放り出されるようなウネリ。酔い止め薬も飲んでいないし、睡眠時間も1時間で乗船した自分にできる唯一の船酔い対策は「手元を見ない」「早く餌付け」をする。これだけ。

 ただカットウで初めてのエビ餌にそんなうまいこといくわけもなく、すぐに気分が悪くなりました。

 ただ何よりも釣りが好きな気持ちが勝ち、気持ち悪いながらも釣りをし続けました。

 小さい違和感を感じるたびに合わせを入れて、フグが乗った時の竿の重みと引きがもうたまりません。僕のカワハギ竿がうなります。(カットウ竿ではないんかい!)

 1匹釣れるごとに、アドレナリンが出て不思議と気持ち悪さもなくなりました。

 結局、いろいろ餌付けを試しましたが、この日の激熱パターンは「アオヤギ・エビ(少量)・アオヤギ」のエビサンドでした!

 エビ単体、アオヤギ単体よりも食いが良かったように思います。

 途中ゲストでイナダも釣れ、他のお客さまには5キロのトラフグも釣れてにぎやかな釣行になりました。

 結果気付けば、ショウサイフグ、サバフグ合わせて17匹。何と竿頭でした。腕に差の出るカットウ釣りでの竿頭はこの上なくうれしかったです。釣りのレベルがまた1つ上がったような気がします!

 ◎芸人こぼれ話
 「芸人」というのは、験担ぎやジンクス、占いが好きな人種です。何を隠そう僕もその一人でして。

 先日知り合いの占い師さんに芸人仲間4人で占ってもらいに行きました。タロットカードで順番に皆が悩みを解決してもらい盛り上がっていく中で最後に僕が占ってもらう番になりました。

 「今のコンビはいつ売れますか?」「漫才とコントどっちが合ってる?」

 芸人としてのこういった問いをたくさん投げかけて占ってもらったのですが、さっきまで他のメンバーの時は明るく歯切れ良かった占い師が僕の時だけずっと首をかしげてしかめっ面になっていました。「うーん、おかしいなー。矛盾してるなー」と。

 「もう1枚だけカードを引いて?」と言われたので引いてみると、「ベッドに男が横たわってるカード」が出ました。

 それを見た占い師が、「なぁーんだ。あんたお笑いお休みしてんじゃん。だからお笑いの質問に矛盾があったのよ。あんたお笑いやってないじゃん!」。

 え!?14年間、頑張ってたつもりやけど、俺ってお笑いやってなかったの?

 ◇伊藤 貴之(いとう・たかゆき)1986年(昭61)生まれ、岐阜県出身。18年に石橋俊春とお笑いコンビ「官兵衛」を結成しデビュー。

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