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55・5センチマイトサーモン 大逆転KO “管理釣り場の東大”最終Rで沈めた

[ 2021年9月6日 07:15 ]

マイトサーモンを釣り上げた内藤大助(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 【大助が釣る!】ボクシングのWBC世界フライ級の元チャンピオン、内藤大助がエリアトラウトに初挑戦!向かったのは超大物が釣れることで人気の群馬県桐生市、黒保根渓流フィッシングだ。難敵相手にチャンプのストレートがサク裂!

 赤城山麓の標高700メートル。あちこちに秋の気配を感じる。空気がおいしいなぁ。

 ココを訪れる釣り人は到着するとすぐに、全員検温。店主の新井裕貴さんも感染を避けるため昨年来ずっと山を下りずに頑張っているという。

 今回の戦いのリングはルアー&フライポンド。1メートル近いイトウや80センチ超のマイトサーモンが放流されている。この日のお客さんは4人。難易度から「うちは管理釣り場の東大と言われています」と話す新井さんに教わりながら釣り開始だ。

 魚は、というとたくさん泳いでいるのが見える。悠々と泳ぐ大物の姿も。なのにルアーを遠投して巻いてくる。魚は途中まで追ってくるのに、プイとそっぽを向いて泳ぎ去っていく。

 隣を見るとマネジャーの藤沢勝がこっそりとニジマスを掛けている。地元・秋田の川でやり込んでいたとか。余裕で「チャンピオン、僕のルアー使ってみますか」とぬかす。「うるさい。ほどこしなんか受けるか」と思っていた矢先に魚がヒット。釣れたのはヤマメだった。

 新井さんがペレットをまいて魚の活性を上げてくれたが午前中は“敵”の様子を見ただけで終了。午後のラスト3ラウンド勝負に懸ける。

 釣りあるある。「釣るぞ!」と構えているときには釣れない。ふっと力を抜いた瞬間、ほかのことを考えているときに限って魚が掛かる。中学校時代、僕のことをいじめたAの顔があるスポーツ選手と似ている、なんて無駄話をしているときに当たり。尋常ではない引きで、慎重に魚を寄せる。デカい!アドレナリンが一気に噴き出す。マネジャーのネットに収まったのは55・5センチのマイトサーモン。ダウンもとられ、ポイントでも負けていた最終ラウンドでKOパンチが当たった、そんな感じだ。

 これだから釣りはやめられない。

 ◎同釣記「そろそろ上がりましょうか?」と促したあと、内藤さんは最後の1投で大物を掛けた。さすが世界の頂点に立った男だ。持っている。そんな内藤さんが釣り以外で目を輝かせたことがあった。新井さんが渓流釣り場で捕ったクワガタを見せられたとき。希少種で「どこにいたんですか?いいなぁ」と昆虫採集モードのスイッチが入った。その時は「釣れなかったらあとで…」となだめたが、ちゃんと釣りで結果を出してくれた。(笠原 然朗)

 ▼釣況 上信越地区東日本釣宿連合会所属、群馬県桐生市・黒保根渓流フィッシング=(電)0277(96)2099。

 ◇内藤 大助(ないとう・だいすけ)1974年(昭49)8月30日生まれ、北海道豊浦町出身の47歳。07年、WBC世界フライ級王座獲得。戦績は42試合36勝(23KO)3敗3分け。11年に引退後はタレントとして活躍中。

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