オジサマ良い気分になる“№1”の接客術 元キャバ嬢船長修行中!!

[ 2021年8月21日 07:06 ]

船長修行中の結香さん(左)と裕二船長
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 【シリーズ親子船 神奈川・小網代湾 父・小菅 裕二(62)子・小菅 結香(24)】静かな入り江に水上コテージのような別荘が点在する神奈川・小網代湾。テレビのバラエティー番組の撮影船としてもおなじみの丸十丸。老舗釣り宿の“看板娘”は人生大学で学んだ接客業を生かしていま船長修業中だ。(藤田 知洋)

 「おはようございます!」。ガングロで銀髪、下唇にピアスをつけたギャルがペコリと頭を下げ、元気に迎えてくれた。店主である小菅裕二船長の次女・結香さん。昨年までは横須賀市内でキャバクラで働いていたという。

 「いま24歳ですぅ。もういい年齢だし、ちゃんと仕事するなら早い方がいいかなと思って」

 家業を手伝うことに決め、今年の正月から「船員・結香嬢」として始動した。

 この日はイワシの生き餌を使うヒラメ乗合に乗船。結香さんは仲乗りとして筆者の隣に座り、自らも竿を出した。航行中、餌付けのレッスンを受ける。

 「親バリは口の横に刺した方が、餌が弱りにくいです。孫バリを刺す時はお尻の穴に差し込んで…」と説明を受けるが個性的な爪が気になって話が耳に入らない!2センチはあるカラフルな「付け爪」が全ての指に装着されている。その爪、釣りには邪魔じゃないの?

 「邪魔っスね。仕掛け結んだりオマツリほどいたり、やりにくい。でもオキアミの尾羽を切るときは、この爪の先でチョキンっていけるので、そこは便利っス」

 開始から約2時間、潮が動かず苦戦。90メートルと深めのポイントに移動直後、結香さんが沈黙を破る。「ヨッシャ、入った!」

 丁寧にやりとりして上がってきたのはオレンジ色の40センチほどのカンコ。この雄叫びを皮切りに、カンコが他の釣り人にも釣れ始め、2キロ級の巨大マハタを仕留める乗客も!お客さんが釣り上げるたびに結香さんはタモ取りに走りながら「大きいね~!ワタシもこんなの釣りたい~」と褒め称え、オジサマたちを良い気分にさせている。勤務していた店では売り上げNo・1に輝いた経験もあるというから、接客術は本物だ。

 「接客はキャバの経験が大きいです。父も酔っ払いで、昔は一緒の空気を吸うのもイヤだったけど、いまは船上の狭い場所に何時間も一緒にいます。これもキャバクラ経験のおかげ」

 最後に大型ヒラメが狙えるポイントに移動。ここでは1~1・5キロサイズの本命が3匹上がって納竿となった。

 将来は父の跡を継いで船頭になるという。

 「船舶免許は取得したので、無線などの準備が終わったら、いつか自分で操船してお客さんに釣らせたいスね~~!」と屈託なく話す結香さんの姿に父の裕二船長も「やりたいことをやればいいと思うよ。まだ子供っぽいところはあるけどね」と、相好を崩す。

 夜の蝶から船頭の道へ――。ちょっぴり派手だが素敵な跡取り候補ができた丸十丸。その未来は明るいようだ。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、小網代・丸十丸=(電)046(881)0100。出船は午前8時。乗合料金1万2000円。

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